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「オール讀物」12月号は、本屋が選ぶ時代小説大賞特集

『オール讀物 2022年12月号』|文藝春秋

オール讀物 2022年12月号文芸雑誌、『オール讀物 2022年12月号』(文藝春秋)が届きました。

今月号の特集は、第12回本屋が選ぶ時代小説大賞
大賞は、木下昌輝さんが『孤剣の涯て』で受賞されました。
「呪い」をテーマに大坂の陣を描く、伝奇色豊かなエンタメアクション時代小説です。

★候補作
赤神諒さんの『はぐれ鴉』(集英社)
今村翔吾さんの『幸村を討て』(中央公論新社)
梶よう子さんの『広重ぶるう』(新潮社)
木下昌輝さんの『孤剣の涯て』(文藝春秋)
谷津矢車さんの『北斗の邦へ翔べ』(角川春樹事務所)

審査員を務める5名の書店員の座談会形式で、5作品から大賞を選ぶ選考の様子がわかって興味深かったです。

★選考委員
阿久津武信さん(くまざわ書店錦糸町店)、
礒部ゆきえさん(TSUTAYA BOOKSTORE 下北沢)
市川淳一さん(丸善ラゾーナ川崎店)/
平井真実さん(八重洲ブックセンター京急百貨店上大岡店)
吉野裕司さん(紀伊國屋書店新宿本店)

「時代小説は、おじいちゃん、おばあちゃんと書店員が交流を深めるジャンルでもありますよね」という談話に「なるほど」と膝を打ちました。

その一方で、「旭屋書店では、百貨店内にある店舗にいたこともあり、年配のお客さんが多く、時代小説がよく売れていたんです。でもTSUTAYAに来ると二十代のお客さんが多くて、売れ行きの傾向がまるで違います。前のお店でたくさん売れていた文庫書き下ろしの時代小説が、ここでは一冊も売れないなんてこともあって」という言葉には危機感を覚えました。

そして、若い人におすすめできるかを考えて、歴史時代小説の読み手を育てていく姿勢も大事だという、ある書店員のコメントに感銘を受けました。

書店員さんは、本の目利きであり、コンシェルジュであり、最も熱心な販促部員でもあるというその役割に思い至り、この賞の重要性と価値を再認識しました。

オール讀物 2022年12月号

文藝春秋
2022年12月1日発行

表紙絵:蓬田やすひろ「おひっこし」
表紙デザイン:野中深雪

●目次より抜粋

第12回本屋が選ぶ 時代小説大賞 決定&発表!

〈特別対談〉
浅田次郎×川越宗一×澤田瞳子 「歴史小説の愉しみ」

◎受賞作:『孤剣の涯て』木下昌輝
◎時代小説、これが今年の収穫だ!:縄田一男 末國善己 大矢博子

〈本能寺の謎に挑む!一挙230枚読切〉
万城目学 「六月のぶりぶりぎっちょう」

〈歴代受賞作家競作〉
澤田瞳子 「沈む萩」<隠元禅師>
永井紗耶子 「空(くう)の祈り」<秘仏の扉>
砂原浩太朗 「秋江賦(前編)」<藩邸差配役>

〈読切人気時代小説シリーズ〉
坂井希久子 「色まさりけり」<江戸彩り見立て帖>

〈円熟の豪華読切小説〉 
夢枕獏 「蘇詛虜神(そぞろがみ)」<おくのほそみち>
林真理子 「徳川慶喜家の嫁」

本文419ページ

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『オール讀物 2022年12月号』(文藝春秋)
『孤剣の涯て』(木下昌輝・文藝春秋)