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『文蔵2022.9』ブックガイドは小説で「お金」を考える

『文蔵2022.9』|PHP文芸文庫

『文蔵2022.9』『文蔵2022.9』(PHP研究所・PHP文芸文庫)のブックガイドは、貯める、使う、騙して奪う!? 小説で「お金」を考える です。

書評家の吉田伸子さんが、「切っても切り離せない『会社』と『お金』」「事件の影に必ずお金あり!?」「現代人も文豪も翻弄される十人十色のお金事情」の3つの切り口から、「お金」をテーマにした現代小説を紹介します。

「お金」の話を扱った時代小説は?

池波正太郎さんの『上意討ち』という短編集に収録された「疼痛二百両」を思い出しました。

北国のある藩で留守居役をつとめる中年男が、藩主が頓死したことで、幼年の嫡子を後継ぎに認めてもらうための運動資金二百両の調達するのに四苦八苦するお話です。
「お金」のことを考えると、主人公の胃の腑がしくりと痛むという悲喜劇です。

連載では、宮部みゆきさんの「きたきた捕物帳」の第2巻に続く、新しい話「気の毒ばたらき」が始まりました。

主人公の北一は、「長命湯」の婆さんから、怪我見舞い代わりに「子灯心(ねとうしん)」の包みをもらう場面がありました。作中では、以下のように説明されていました。

 霜月初めの子の日に、大黒天様にお供えをして福徳を祈る習わしを、ねずみ祭りという。その日に買い求める行灯や瓦灯は、特に「子灯心」と呼ばれて、家内安全のお守りになると尊ばれる。(後略)

(『文蔵2022.9』「きたきた捕物帖」P.18より)

物語で、江戸の風習と言葉を一つ知りました。

文蔵

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『文蔵2022.9』(PHP文芸文庫)
『上意討ち』(池波正太郎・新潮文庫)
『子宝船 きたきた捕物帖(二)』(宮部みゆき・PHP研究所)

「文蔵」編集部|バックナンバーガイド
「文蔵」編集部|ぶんぞうへんしゅうぶ PHP研究所が発行する、文庫版サイズの月刊の文芸誌。 創刊号は2005年10月号。 ■時代小説SHOW 投稿記事 ...