シーボルト事件の陰に駱駝あり。雌雄の珍獣との旅興行の真相とは?

シーボルトの駱駝『折り紙大名』や『大江戸 女花火師伝』が秀逸で新作が心待ちにされていた、気鋭の時代小説家、矢的竜(やまとりゅう)さんの『シーボルトの駱駝』が双葉文庫より刊行されました。

興行に窮した旅芸人の大五郎一座は、長崎で徳川家への献上品として日本に連れてこられた雌雄の駱駝を引き取ることになった。一座の女・さわは夫の留吉とともに駱駝の世話をしつつ、日本全国を旅興行することになる。やがて、思いがけない事件に巻き込まれることに……。

文政七年(1824)に、江戸・両国でラクダの見世物興行が行われ、大勢の見物人を集めて大盛況だったという史実を題材にしています。オランダ商館長ブロンホフが将軍家斉に献上することをつもりで長崎に持ち込んだ雌雄のヒトコブラクダでしたが、実際は、幕府からは江戸への移動と飼育に手間がかかることから受け取り拒否にあったそうです。

そのラクダと旅芸人たちが、あのシーボルト事件にどのようにかかわっていくのか、ストーリー展開に興味津々です。

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『シーボルトの駱駝』
『折り紙大名』[Kindle版]
『大江戸 女花火師伝』[Kindle版]