江戸の道案内人、中江克己さん

中江克己さんの『「お江戸」の素朴な大疑問』を入手した。もともと江戸を舞台にした時代小説が好きだったことと、最近、江戸に関することを聞かれたり、書いたりすることがあり、肩の凝らない形で、多少知識武装をしたいということから、この新刊を手に取った。

著者の中江さんは、最近書店でよく著作を見かけると思ったら、「江戸」に的を絞った本が20冊ほどになったと書かれていた。本書は、江戸の町づくりから、住宅事情、食料事情、リサイクルやゴミの問題、盛り場や四季の楽しみなど、江戸の人々の生活に密着したテーマで、素朴な疑問に答える形でまとめられている。

江戸の道案内人というと、杉浦日向子さんや石川英輔さんが思い浮かぶ。中江さんの本は、派手さはないが、確かな仕事ぶりで安心して読める。時代小説を読んでいると、江戸時代特有の生活様式については、最低限の説明が作品中ではなされているが、やはり、たまには知識を整理して、背景知識を増やしていくのも、物語を堪能する上で、役に立つことだと思う。