『グッドバイ』|朝井まかて|朝日文庫
2022年10月1日から10月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2022年10月上旬の新刊(文庫)」を掲載しました
今回は、朝日文庫から刊行される、朝井まかてさんの長編時代小説、『グッドバイ』を取り上げてみました。
菜種油を扱う長崎の大店・大浦屋を継いだ希以(けい)26歳。
幕末の黒船騒ぎで世情騒がしい折、じり貧になる前に新たな商売を考える希以に、
古いしきたりを重んじる番頭の弥右衛門はいい顔をしない。やがて店は火事で焼け落ち、父は出奔、迎えた婿も気に入らず、
いつしか独りで大浦屋を支えることを誓う。
幼い頃に亡くなった祖父から聞いた言葉、「海はこの世界のどこにでもつながっとるばい。昔は自在に交易できたばい。才覚さえあれば、異人とでも好いたように渡りあえた」が幾たびもも胸に甦る。たまたま通詞・品川藤十郎と阿蘭陀人の船乗り・テキストルと知り合い、
茶葉が英吉利では不足しているという話を聞き、ここぞと日本の茶葉を売り込む。
待ちに待って3年後、英吉利商人のオルトが現れ、遂にお希以は旧弊なしがらみを打破し、世界を相手にするのだ――。(『グッドバイ』(朝日文庫)Amazonの内容紹介より)
幕末の長崎で、日本茶の輸出貿易の先駆者となった、女商人大浦慶の波瀾万丈の生涯を描いた評伝小説です。
私が大浦慶という凄い女性のことを初めて知ったのは25年以上前。
白石一郎さんの歴史時代小説『天翔ける女』を読んだときでした。
懐かしくなり、久々に白石作品と読み比べてみたくなりました。
文庫●2022年10月上旬の新刊
時代小説●文庫新刊情報|2022年10月上旬の新刊(1日→10日)2022年10月1日から10月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。...
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『グッドバイ』(朝井まかて・朝日文庫)
『天翔ける女』(白石一郎・文春文庫)
朝井まかて|時代小説ガイド
朝井まかて|あさいまかて|時代小説・作家1959年、大阪府生まれ。甲南女子大学文学部卒業。2008年、『実さえ花さえ』(のちに『花競べ 向嶋なずな屋繁盛記』と改題)で第3回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞してデビュー。2014年、『恋歌』で第...