盗みで民を救えると信じた袴垂と、戦のない世を目指す桜暁丸

『童の神(3)|今村翔吾原作・深谷陽漫画|双葉社

『童の神(3) (アクションコミックス)』今村翔吾さんの小説『童の神』を原作とする、歴史時代漫画の単行本『童の神(3)』をご恵贈いただきました。

原作となった『童の神』は、平安時代を舞台に、朝廷にまつろわぬ「童(わらべ)」と呼ばれる者たちとともに、自由と尊厳のために戦った者たちを描いた歴史時代エンターテインメント小説です。

第3巻では、都に出てきた桜暁丸が、兄のように慕う盗賊袴垂こと藤原保輔と、人質として捕らえられて処刑されようとする父親の救出に向かうのが、前半のヤマ場です。

刑場には、袴垂を捕らえんと検非違使や兵部府の兵士たちは十重二十重と取り囲んでいました。さらに、源頼光の四天王(渡辺綱、坂田金時、卜部季武、碓井貞光)も出張っていました。

3巻の表紙装画に描かれているのが、卜部季武(左)と碓井貞光(右)です。

そして、保輔の前に現れたのは、意外な人物でした。

盗みで民を救えると信じた盗賊袴垂の運命はいかに。
そして、桜暁丸と四天王たちとの戦いの行方は……。

後半の「蠢動の季節」の章では、十五年後の長保五年(1003)に時代は移ります。
土蜘蛛が住まう大和国葛城山に身を寄せた桜暁丸と少女穂鳥は大人に成長していました……。

今回も深谷陽さんの漫画により『童の神』の世界が忠実にビジュアル化され再現されていきます。登場人物たちもより個性的にかつ印象的に描かれ、穂鳥の美少女ぶりには目を奪われました。
圧巻の戦闘アクションシーンも楽しめます。

『童の神(3)』

原作:今村翔吾
漫画:深谷陽

2021年9月9日 第1刷発行

●目次
第十話 異端の憧憬 其ノ弐
第十一話 異端の憧憬 其ノ参
第十二話 異端の憧憬 其ノ四
第十三話 蠢動の季節 其ノ壱
第十四話 蠢動の季節 其ノ弐

初出:「月刊アクション」2021年4月号~8月号

■Amazon.co.jp
『童の神(1)』(今村翔吾原作、深谷陽漫画・双葉社・アクションコミックス)
『童の神(2)』(今村翔吾原作、深谷陽漫画・双葉社・アクションコミックス)
『童の神(3)』(今村翔吾原作、深谷陽漫画・双葉社・アクションコミックス)
『童の神』(今村翔吾、時代小説文庫)

今村翔吾|時代小説ガイド
今村翔吾|いまむらしょうご|時代小説・作家 1984年京都府生まれ。ダンスインストラクター、作曲家、埋蔵文化財調査員を経て、作家に。 2016年、「蹴れ、彦五郎」で第19回伊豆文学賞最優秀賞受賞。 2016年、「狐の城」で第23回九...