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浅野内匠頭夫人から描く忠臣蔵

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湯川裕光さんの『瑤泉院 忠臣蔵の首謀者・浅野阿久利』を読み始めた。『瑤泉院 三百年目の忠臣蔵』のタイトルで、1998年10月に新潮社より刊行された作品が、文庫化に伴い改題したもの。瑤泉院は、浅野内匠頭長矩の夫人阿久利(あぐり)が長矩切腹後に落飾した後の法号であり、「ようぜいいん」と読む。忠臣蔵ファンには、雪の南部坂を下っていく大石内蔵助を涙ながらに見送るシーンでおなじみかもしれない。

瑤泉院―忠臣蔵の首謀者・浅野阿久利 (新潮文庫)

さて、今、『瑤泉院 忠臣蔵の首謀者・浅野阿久利』が注目されるのは、テレビ東京系の新春ワイド時代劇「忠臣蔵 瑤泉院の陰謀」(2007年1月2日放送)の原作になっているからである。主役に女性を据え、そのヒロインの瑤泉院を稲盛いずみさんが演じることで新鮮な感じがする。新春時代劇で主人公に女性を据えたのは初めてではないだろうか。北大路欣也さん(大石内蔵助)、高橋英樹さん(柳沢吉保)、江守徹さん(吉良上野介)、津川雅彦さん(徳川綱吉)、高嶋政伸さん(浅野内匠頭)と、ベテランや大河ドラマの常連が脇を固めている。

赤穂浪士討ち入り事件を、どのように解釈してドラマティックに描ききるのか、楽しみな作品である。