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幕府隠密? 水道工事監督? 知られざる芭蕉を描く評伝

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芭蕉という修羅嵐山光三郎さんの歴史評伝、『芭蕉という修羅』(新潮文庫)を入手しました。

中学三年で芭蕉の言霊に触れたという、著者の嵐山さんには、足と目と感性で俳聖「芭蕉」の全足跡を辿った紀行文『芭蕉紀行』や、芭蕉の弟子たちとの関係や人間性に迫った評伝『悪党芭蕉』と、芭蕉を研究した歴史読み物があります。

「古池や蛙飛込む水の音」の句を詠んで華やかな江戸文化人サロン注目の俳諧師となった松尾芭蕉。遂には「風雅の正道」と喧伝され、没後は朝廷から「飛音明神」の号を賜り、偶像化され神となった。しかし、その芭蕉にはもう一つの顔があった。水道工事監督、幕府隠密、イベントプロデューサー。それぞれに危うい博打を打ち、欲望の修羅に生きた「俳聖」の生々しい人間像を描き出す決定版評伝。
(文庫カバー裏の紹介文より)

芭蕉については高校の教科書程度の知識しかなく、江戸に東上してきた若き日の芭蕉が俳諧ではななく、幕府の水道工事の現場監督を本業にしていたという話に引き込まれました。

名所江戸百景「せき口上水端はせを庵椿やま」うかつにもこれまで、芭蕉が神田上水の「大洗堰」近くの関口芭蕉庵に住んでいたことと、芭蕉が携わった水道工事とを結び付けていませんでした。
関口芭蕉庵は椿山荘の近くにあり、広重の「せき口上水端はせを庵椿やま」にも描かれています。

目次
1 水道工事が本業である
2 鞍馬天狗が大好きで
3 嘘つき芭蕉の誕生
4 デビュー戦「俳諧百韻」
5 埋木の謎
6 万句興行とはなにか
7 延宝八年の不吉な出来事
8 あだにやれゆく芭蕉葉
9 逆襲と戦略
10 乞食の翁は負けない
11 蛙飛こむ二十番勝負
12 鹿島凱旋
13 危険な旅へ
14 『おくのほそ道』とはなにか
15 見えないものを見る
16 そして欲望の都市を目ざす
あとがき
文庫本のあとがき
解説 小澤實

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『芭蕉という修羅』(嵐山光三郎・新潮文庫)
『芭蕉紀行』(嵐山光三郎・新潮文庫)
『悪党芭蕉』Kindle版(嵐山光三郎・新潮文庫)

嵐山光三郎|時代小説ガイド
嵐山光三郎|あらしやまこうざぶろう|作家 1942年、静岡県生まれ。 雑誌編集者を経て、作家活動に入る。 1988年、『素人庖丁記』で、講談社エッセイ賞受賞。 2000年、『芭蕉の誘惑』(後に『芭蕉紀行』に改題)で、JTB紀行文学大賞を受賞...