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七人の居候

諸田玲子さんの人気シリーズの第1弾『お鳥見女房 (新潮文庫)』が文庫化された。以前から楽しみにしていたこともあり、一気に読破する。帯に「こころがじんわり熱くなる」と書かれていたとおり、読後感が爽やかで人に対してやさしくしてあげたい気になる。

主人公は、将軍家の鷹狩りの下準備をする御鳥見役の女房珠世(たまよ)。二十三を頭に四人の子どもをもつ主婦だが、その存在感は圧巻。夫と三人の子ども(長女は嫁に行っている)、隠居している実父の六人暮らしの家政を取り仕切っている。裕福ではない御家人の矢島家に、いきなり七人の居候が加わることから起こる悲喜劇と人情話。

しかも居候のうち、一組は敵同士! スラップスティックになりがちな設定に、御鳥見役の隠された裏任務がかかわり、さらに幽霊話もあったりして、大いに楽しめる傑作エンターテインメント小説だ

お鳥見女房 (新潮文庫)

お鳥見女房 (新潮文庫)