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【新着本】高橋直樹さんの『蔦屋重三郎 浮世を穿つ「眼」をもつ男』

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蔦屋重三郎 浮世を穿つ「眼」をもつ男|高橋直樹|潮文庫

高橋直樹『蔦屋重三郎 浮世を穿つ「眼」をもつ男』(潮文庫)著者の高橋さんは、1992年「尼子秘話」で第72回オール讀物新人賞を受賞、1997年『鎌倉擾乱』第5回中山義秀文学賞を受賞した実力派の歴史小説家です。特に1990年代後半から2000年代初めにかけての活躍は目を見張るものがありました。
2010年代以降も発表される作品数こそ減ったものの、いずれも質の高い歴史小説を手がけています。

物語のあらすじ

蔦屋重三郎が経営する耕書堂に28枚の絵が持ち込まれ、彼はそれがある男の作品であると直感します。その絵師との出会いは吉原遊郭でのこと――30年前、そば代の代わりに似顔絵を描いてみせた少年。その画号は「東洲斎写楽」。当時の似顔絵と「眼」が同じだと気づいた重三郎。そして今、彼の周囲には怪しげな影が迫ります。再び現れた写楽の正体とは? 絵に隠された真実が明かされる渾身の書き下ろし小説です。

(『蔦屋重三郎 浮世を穿つ「眼」をもつ男』のカバー裏の紹介文を編集)

本書は、2025年の大河ドラマ「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」の主人公である蔦屋重三郎を題材にした歴史時代小説。著者が描く蔦重の姿はどのような人物像なのでしょうか。
ドラマが始まる前の予習にも最適な一冊です。今年から来年にかけて、多様な作家の手による「蔦重」が次々と登場し、十人十色の蔦重が楽しめそうで、ワクワクが止まりません。

今回取り上げた本

蔦屋重三郎 浮世を穿つ「眼」をもつ男

高橋直樹
潮出版社・潮文庫
2024年11月18日初版発行

装画:ヤマモトマサアキ
カバー・デザイン:重原隆

文庫書き下ろし
214ページ

※高橋直樹さんの「高」は正しくは「髙」(はしごだか)です。

高橋直樹|時代小説ガイド
高橋直樹|髙橋直樹・たかはしなおき|時代小説・作家1960年3月22日生まれ。東京都出身。國學院大學文学部卒業。1992年、「尼子悲話」で第72回オール讀物新人賞を受賞。1995年、「異形の寵児」で第114回直木賞候補。1996年、「鎌倉擾...