2023年時代小説SHOWベスト10、発表!

「2023年12月中旬の新刊(文庫)」をアップ

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『北の御番所 反骨日録(九) 廓証文』|芝村凉也|双葉文庫

北の御番所 反骨日録(九) 廓証文2023年12月11日から12月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2023年12月中旬の新刊(文庫)」を掲載しました

今月注目しているのは、双葉文庫から刊行される、芝村凉也(しばむらりょうや)さんの時代小説シリーズの最新刊、『北の御番所 反骨日録(九) 廓証文』です。

文庫帯に「時代小説SHOW 時代小説ベスト10 [文庫書き下ろし部門] 2021年・2022年2年連続ランクイン!」と入れていただいているシリーズです。1巻『春の雪』から始まって現時点で8巻まで刊行されたシリーズは、当サイトでも推しの文庫書き下ろし時代小説です。

2023年版のベスト10は今度の年末年始の間に発表したいと思います。
もう少しお待ちください。

捕り違えに端を発し欠員が生じた廻り方の穴を埋めるため、隠密廻りを拝命した裄沢広二郎は、吉原面番所で立ち番に就く日々を送っていた。
ひょんなことから年季明けを目前に控えた遊女・狭衣と言葉を交わすようになった裄沢は、吉原を出たら幼馴染みと所帯を持つと語る狭衣の明るい気性を好もしく思っていた。
そんな折、半籬の遊女屋で泥棒騒ぎが出来する。泥棒はすぐに捕まったものの、被害に遭った遊女屋が狭衣のいる梶木屋だと知り、裄沢は妙な胸騒ぎを覚える――。
書き下ろし痛快時代小説、人気シリーズ第九弾。

(『北の御番所 反骨日録(九) 廓証文』(双葉文庫)Amazonの内容紹介より)

本シリーズは、「北の御番所 反骨日録」というサブタイトルの通り、北の御番所=北町奉行所を舞台に、上役にへつらわない、反骨同心裄沢行二郎を主人公に描く捕物小説です。

裄沢は内勤で剣は苦手で、奉行の懐刀である内与力を助ける、捕物に直接かかわらない業務である用部屋手附同心です。ところが、不思議と捕物に関わってしまうことが多く、卓越した洞察力と推理で、事件の謎を解くことも少なくない異質の同心でもあります。

ときには奉行所の上司である与力や同僚の同心の悪事を暴いたり、ときにはまた町廻り同心たちとともに巨悪に立ち向かったりする物語は、現代ミステリーの警察小説のようで、「奉行所小説」と呼ぶしかない面白さがたっぷり詰まっています。

本書の帯にも「今、大注目の奉行所小説!」というコピーが入っていて、その魅力を端的に伝えています。

第9弾では、前作『取り違え』で描かれた事件の結果、裄沢の役目は、内勤の用部屋手附同心から探索や犯人捕縛が主の隠密廻り同心に変わり、奉行所小説としての面白さのギアを一段上げているようで、今からワクワク感が止まりません。

文庫●2023年12月中旬の新刊
時代小説●文庫新刊情報|2023年12月中旬の新刊(11日→20日) 2023年12月11日から12月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張ってい...

■今回ご紹介した本



芝村凉也|時代小説ガイド
芝村凉也|しばむらりょうや|時代小説・作家 1961年宮城県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。 2011年、「返り忠兵衛 江戸見聞」シリーズにてデビュー。 時代小説SHOW 投稿記事 『迷い熊帰る 長屋道場騒動記(一)』|心優しき巨躯の剣...