『結ぶ菊 上絵師律の似面絵帖』|知野みさき|光文社文庫
2023年5月1日から5月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2023年5月上旬の新刊(文庫)」を掲載しました
今月の注目しているのは、光文社文庫から刊行される、知野みさきさんの文庫書き下ろし時代小説シリーズの第9弾、『結ぶ菊 上絵師律の似面絵帖』です。
律に着物を注文してくれた裕福な後家の千代は、女の身ながら女郎を身請けするという。千代とともに吉原へと足を運んだ律は、女郎の足抜き騒ぎに巻き込まれてしまう。
一方、料亭・尾上の娘で小町と評判の綾乃に上方の男との縁談が持ち上がり、粋人の雪永と長年の想い人、千恵との間もついに――。
律の周りで様々な恋模様が動きだす、人気シリーズ第九弾!(『結ぶ菊 上絵師律の似面絵帖』(光文社文庫)Amazonの内容紹介より)
着物に絵を描いたり紋を入れたりする職人だる上絵師として仕事をしながら、葉茶屋・青陽堂の嫁としての仕事も務める、いわば二刀流の生活を送る律をヒロインに、悲喜こもごもの日々を描く、お気に入りのシリーズの一つです。
仕事に恋に悩みながらも、さまざまな事件や出来事を経験して、成長していく律に惹かれます。得意の似顔絵が事件の解決につながることも。
今回は、青陽堂の跡取り息子・涼太の嫁の候補で、今では律の良き友となっている綾乃の縁談が描かれるということで、大いに気になります。
文庫●2023年5月上旬の新刊
時代小説●文庫新刊情報|2023年5月上旬の新刊(1日→10日)2023年5月1日から5月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。→新刊...
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『結ぶ菊 上絵師律の似面絵帖』(知野みさき・光文社文庫)
知野みさき|時代小説ガイド
知野みさき|ちのみさき|時代小説・作家1972年生まれ。ミネソタ大学卒業。2012年、『鈴の神さま』でデビュー。同年、『妖国の剣士』で第4回角川春樹小説賞受賞。■時代小説SHOW 投稿記事『江戸は浅草』|風変わりな長屋の住人たちが繰り広げる...