第163回直木賞は、馳星周さんの現代小説『少年と犬』に

『少年と犬』第163回直木三十五賞(日本文学振興会主催)の選考委員会が2020年7月15日(水)午後2時より開催され、候補作5作品の中から馳星周さんの『少年と犬』が受賞作に決まりました。

歴史時代小説作品としてノミネートしていた、今村翔吾さんの『じんかん』(講談社)と、澤田瞳子さんの『能楽ものがたり 稚児桜』(淡交社)は、残念ながら受賞を逃しました。次のチャレンジを心待ちにしています。

馳さんは、今回7回目のノミネートでの受賞。おめでとうございます。

2011年秋、仙台。震災で職を失った和正は、認知症の母とその母を介護する姉の生活を支えようと、犯罪まがいの仕事をしていた。ある日和正は、コンビニで、ガリガリに痩せた野良犬を拾う。多聞という名らしいその犬は賢く、和正はすぐに魅了された。その直後、和正はさらにギャラのいい窃盗団の運転手役の仕事を依頼され、金のために引き受けることに。そして多聞を同行させると仕事はうまくいき、多聞は和正の「守り神」になった。だが、多聞はいつもなぜか南の方角に顔を向けていた。多聞は何を求め、どこに行こうとしているのか……。
(Amazonの内容紹介より)

受賞作は、東日本大震災で飼い主を失った同じ犬が登場する6つの作品からなる連作短編集です。時代小説ではありませんが、人と犬の絆を描いた物語で食指が動きます。

著者は、『四神の旗』など、近年、歴史時代小説も発表されています。さらなる作品の執筆を楽しみにしています。

出典:文藝春秋 直木賞最新情報より

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『少年と犬』(馳星周・文藝春秋)
『四神の旗』(馳星周・中央公論新社)
『じんかん』(今村翔吾・講談社)
『能楽ものがたり 稚児桜』(澤田瞳子・淡交社)

馳星周|時代小説ガイド
馳星周|はせせいしゅう|作家 1965年、北海道生まれ。 横浜市立大学卒業。出版社勤務を経てフリーライターになる。 1996年、『不夜城』で小説家デビュー、同作品で第18回吉川英治文学新人賞受賞。 1998年、『鎮魂歌――不夜城I...