「左門捕物帳」と「鷺十郎捕物帳」がオンデマンドで復刊

左門捕物帳・鷺十郎捕物帳『犬神家の一族』や『八つ墓村』など名探偵金田一耕助シリーズの、横溝正史さんの捕物小説、『左門捕物帳・鷺十郎捕物帳』をオンデマンド本で入手しました。

先に復刊された『朝顔金太捕物帳』は、古き良き捕物帳のスタイルを取りながらも、随所に後年の金田一耕助シリーズに通じる横溝ミステリーのエッセンスがにじみ出ていて味のある捕物帳です。

横溝正史著の単行本未収録の捕物小説12編を収録。左門捕物帳7編と鷺十郎捕物帳5編を初出時の挿絵入りで完全収録した初の集成。
昭和24年~25年にかけて月刊誌「日光」に連載された左門捕物帳。主人公の服部左門は、5大捕物帳の一つ、右門捕物帳の「むっつり右門」を先祖に持ちながらも、手柄も挙げず、動作ものんびりしているため「のっそり左門」と呼ばれているという設定。
一方、昭和15~16年に「日の出」に連載された鷺十郎捕物帳の鷺坂鷺十郎も、「昼行燈同心」の異名を持つ新米同心。いずれも人形佐七とは一味異なるユーモラスな作風の横溝正史の異色捕物小説。
(Amazonの内容紹介より)

内容紹介にあるとおり、「左門捕物帳」は、佐々木味津三さんの「右門捕物帖」のパスティーシュのようなスタイルを取りながらも、短いストーリーの中に、謎解きの面白さを取り入れたミステリーに仕上がっています。

 のっそり左門の一番手柄は、美しい女芸人三人の水芸師をめぐる事件だったが、不思議なことに二番手柄も、これまた女芸人をめぐる事件。忠、おなじ女芸人でも、今回のは前回とちがって、いささかグロな女相撲、関係者一同が、いずれも男子そこのけの偉大な体躯の持主、女のお相撲さんときているから変わっている。
(『左門捕物帳・鷺十郎捕物帳』「風流女相撲」P.33より)

「朝顔金太捕物帳」が、太平洋戦争真っ只中の昭和十九年から昭和二十年に発表されたことから、明朗で人情味豊かな捕物譚であるのに対して、「左門捕物帳」は戦後の昭和二十四年から二十五年に発表されていることもあって、ややグロテスクな見世物的な雰囲気を持っています。

一方の「鷺十郎捕物帳」の主人公鷺坂鷺十郎も、「左門捕物帳」の服部左門と同様に、駆け出しで手柄を挙げていないので、昼行燈や居眠り同心と呼ばれています。鷺十郎は、第一話の「鳥追人形」では、岡っ引きのへのへの茂平次を捕物の相棒に、鬼同心の烏勘左衛門と捕物比べをします。

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『左門捕物帳・鷺十郎捕物帳』オンデマンド本(横溝正史・捕物出版)
『朝顔金太捕物帳』オンデマンド本(横溝正史・捕物出版)

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