6月17日(月)、第161回直木三十五賞(日本文学振興会主催)の候補作品6作品が発表されました。時代小説では、大島真寿美(おおしまますみ)さんの『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』(文藝春秋)と、澤田瞳子(さわだとうこ)さんの『落花』(中央公論新社)の2作品が候補に入りました。
『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』は、「妹背山婦女庭訓」や「本朝廿四孝」などの名作を生んだ、江戸時代、大坂の人形浄瑠璃作者、近松半二の生涯を描いた時代小説です。
大島さんは、『あなたの本当の人生は』(第152回)に次いで2回目の候補。
『落花』。平安時代を舞台に、仁和寺の僧・寛朝は、「至誠の声」を求めて荒ぶる坂東の地に下ります。そこで、荒ぶる地の化身のような平将門に出会います。
澤田さんは、『若冲』(153回)、『火定』(158回)に次いで、3回目の候補となります。
ほかに、朝倉かすみさんの『平場の月』、窪美澄さんの『トリニティ』、原田マハさんの『美しき愚かものたちのタブロー』、柚木麻子さんの『マジカルグランマ』が候補作品に選ばれています。
選考会は7月17日(水)に行われて受賞作が決まります。
時代小説から受賞作が出るといいなあと思っています。
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『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』(大島真寿美・文藝春秋)
『落花』(澤田瞳子・中央公論新社)