「2021年5月上旬の新刊(文庫)」をアップ

『くさまくら 万葉集歌解き譚』|篠綾子|小学館文庫

くさまくら 万葉集歌解き譚2021年5月1日から5月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2021年5月上旬の新刊(文庫)」を掲載しました。

今回は、篠綾子さんの文庫書き下ろし時代小説、『くさまくら 万葉集歌解き譚』(小学館文庫)を取り上げてみました。

万葉集という、古い時代の言葉が使われていて意味がわかりづらく、とっつきにくいイメージがあり、これまで敬遠してきました。
『からころも』『たまもかる』と枕詞をタイトルに入れた、この「万葉集歌解き譚」シリーズを読み始めてから、物語の中で万葉集の基礎に自然に触れ、俄然興味が湧いてきました。

賀茂真淵の弟子で薬種問屋と油問屋を兼ねる伊勢屋の娘・しづ子の歌の名所めぐりは、葛飾の真間への旅で火が付いた。安藤広重の浮世絵でも名高い手児奈の継橋を目の当たりにしたしづ子の、万葉集への思いは深まるばかり。次なる旅は万葉集ゆかりの地、上野国伊香保に決まる。一行はしづ子と母親の八重、伊勢屋手代の庄助に小僧の助松、それに女中のおせいの総勢五人。もちろん、護衛役は伊勢屋出入りの陰陽師の末裔、総髪の占い師・葛木多陽人だ。道中大過なく、伊香保温泉に到着した一行だったが、当の多陽人が五日間、別行動を願い出た。
千年を超えて連綿とつづく和歌の魅力をわかりやすく伝えながら、歌の言の葉で心を通わす大店の娘しづ子と不思議な術を使う総髪の占い師・多陽人のほのかな恋のゆくえを描く。「万葉集歌解き譚」シリーズ第3弾。

(『くさまくら 万葉集歌解き譚(小学館文庫)』Amazonの内容紹介より)

本シリーズの主人公油谷しづ子は、賀茂真淵の弟子で実在の歌人です。
とある理由から、万葉集に興味を持った小僧の助松に、歌の意味を解説して、万葉集の世界へと誘ってくれます。

京の陰陽師の末裔で、占い師として伊勢屋に出入りする、葛木多陽人(かつらぎたびと)は、周りがぽかんと見とれるほどの超イケメン。
加えて和歌にも精通していて、万葉集をめぐる事件を解決する名探偵といった存在です。

今回は、江戸を離れ、上州伊香保でどのような騒動に出合うのでしょうか。そして、万葉集の面白さを教えてくれるのか、大いに気になります。

文庫●2021年5月上旬の新刊
時代小説●文庫新刊情報|2021年5月上旬の新刊(1日→10日) 2021年5月1日から5月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています...

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『からころも 万葉集歌解き譚』(篠綾子・小学館文庫)(第1弾)
『たまもかる 万葉集歌解き譚』(篠綾子・小学館文庫)(第2弾)
『くさまくら 万葉集歌解き譚』(篠綾子・小学館文庫)(第3弾)

篠綾子|時代小説ガイド
篠綾子|しのあやこ|時代小説・作家 埼玉県生まれ。東京学芸大学卒業。 2001年、第4回健友館文学賞『春の夜の夢のごとく――新平家公達草紙』でデビュー。 2005年、短編「虚空の花」で第12回九州さが大衆文学賞佳作受賞。 2017...