『傑作! 名手たちが描いた 小説・鎌倉殿の世界』の解題を担当しました。

「2021年5月の新刊(単行本)」をアップ

『星落ちて、なお』|澤田瞳子|文藝春秋

星落ちて、なお2021年5月1日から5月末日の間に、単行本(ソフトカバー含む)で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2021年5月の新刊(単行本)」を掲載しました。

今月は、文藝春秋から刊行される、澤田瞳子さんの『星落ちて、なお』を紹介します。

幕末から明治初期にかけて活躍した河鍋暁斎は、不世出の天才絵師であるばかりか、その言動もユニークなせいか、歴史・時代小説に描かれることが少なくありません。

本書は、その暁斎の娘で、暁翠の画号をもつ女絵師のとよを描いた歴史時代小説です。

不世出の絵師、河鍋暁斎が死んだ。残された娘のとよ(暁翠)に対し、腹違いの兄・周三郎は事あるごとに難癖をつけてくる。早くから養子に出されたことを逆恨みしているのかもしれない。
暁斎の死によって、これまで河鍋家の中で辛うじて保たれていた均衡が崩れた。兄はもとより、弟の記六は根無し草のような生活にどっぷりつかり頼りなく、妹のきくは病弱で長くは生きられそうもない。
河鍋一門の行末はとよの双肩にかかっっているのだった――。

(『星落ちて、なお』Amazon内容紹介より)

鬼才・河鍋暁斎を父に持った娘・暁翠をどのように描いていくのか、父との関係や画業への思いなど、今月読みたい一冊です。

暁斎・暁翠の父娘が登場する小説では、河治和香さんの『がいなもん 松浦武四郎一代』や池寒魚さんの『画鬼と娘 明治絵師素描』があります。

緊急事態宣言が発令されていて美術館に実際に足を運ぶことは難しいですが、せめて本の中で名画に触れたいと思います。

単行本★2021年5月の新刊
単行本★時代小説新刊情報|2021年5月の新刊(1日→末日) 2021年5月1日から5月末日の間に、単行本(新書含む)で刊行される時代小説、歴史関連書の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページに...

■Amazon.co.jp
『星落ちて、なお』(澤田瞳子・文藝春秋)
『がいなもん 松浦武四郎一代』(河治和香・小学館)
『画鬼と娘 明治絵師素描』(池寒魚・集英社文庫)

澤田瞳子|時代小説ガイド
澤田瞳子|さわだとうこ|時代小説・作家 1977年、京都府生まれ。同志社大学文学部卒業、同大学院博士前期課程修了。 2010年、『孤鷹の天』でデビューし、同作で第17回中山義秀文学賞を受賞。 2013年、『満つる月の如し 仏師・...