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江戸504藩のエピソード&データで、知的好奇心を満たす

『江戸五百藩 ご当地藩のすべてがわかる!』|中公ムック|中央公論新社

江戸五百藩 ご当地藩のすべてがわかる!A4変形サイズのムック本、『江戸五百藩 ご当地藩のすべてがわかる!』(中央公論新社)を入手しました。

朝日新聞出版の「歴史道」やベストセラーズの「歴史人」をはじめ、宝島社、廣済堂出版、スタンダーズなどから、カラー図版を多用した歴史ムック本が次々に刊行されて、活況を呈しています。

11月、老舗出版社の中央公論新社も進出し、中公ムック「歴史と人物」というレーベルで、『戦国争乱 「桶狭間の戦い」から「大坂の陣」まで』と『江戸五百藩 ご当地藩のすべてがわかる!』の2タイトルが刊行されました。

「最強・最弱の藩」「英雄の末裔藩」「名君と呼ばれた藩主」「幕閣を輩出した藩」 「名門藩校の実力」「版図が最大・最小の藩」「268年一家支配の藩」「藩主家が最 も多く代った藩」「物語となった藩」……。約30のテーマを立て、現代日本の源流 となった江戸の藩を紹介する。
幕藩体制を理解するための基本事項解説のほか、各藩の格付け(御三家、御家門、御 連枝、親藩、譜代、外様など)、歴代藩主、石高、伺候席などを一覧できる504藩 のデータシートも充実。
(Amazon 紹介文より)

歴史学者の大石学先生の巻頭インタビューで江戸時代とはどうい時代なのかを俯瞰し、第1章は幕藩体制と藩の成り立ちを解説する、オーソドックスで硬派な誌面づくりとなっています。

(前略)江戸時代の藩のようにもっと細かくしたらどうかという考えがあります。二六五年間も平和を維持できたのは、なにかすごい秘訣があるはずです。その秘訣がどこに隠れているかはわかりませんが、一〇〇万石から一万石までの大名統治を復活させたら面白いのではないでしょうか。
 
(『江戸五百藩 ご当地藩のすべてがわかる!』「浅田次郎が語る「藩制復活」のすすめ」P.22より)

今年春に『流人道中記』を上梓された浅田次郎さんが、インタビューの中で、江戸時代の統治制度について語っておられたのを興味深く読むことができました。

本誌の読みどころの一つが「第2章 エピソードでたどる五百藩」です。

「英雄の末裔藩」「国元を知らない定府の大名」「名門藩校の実力を知る」「殖産興業~継承される藩の逸品~」「維新後に立藩した諸家」など、ユニークな切り口で、コンパクトにわかりやすく主だった藩を紹介していきます。

「あの藩を描いた時代小説」のコラムでは、人気作家が描いた架空の藩のモデルを紹介します。

藤沢周平さんの「海坂藩」、葉室麟さんの「羽根藩」「黒島藩」「扇野藩」をはじめ、「大友サーガ」で知られる赤神諒さんの連載中の新作『はぐれ鴉』の藩も取り上げていました。

江戸五百藩 ご当地藩のすべてがわかる!

中公ムック 歴史と人物2
中央公論新社
2020年11月5日発行

表紙写真:「温故東の花第四篇旧諸侯参勤御入府之図」(国立国会図書館所蔵)
表紙デザイン:Modern Graffiti、橘田尚久

●目次
巻頭インタビュー 大石学が解き明かす“江戸時代の真の姿”
江戸時代は近代との断絶ではなく連続した時代である!

第1章 藩を知れば江戸がわかる
「幕藩体制」とは/「藩」の成り立ち/「藩」の三権
日本御国地図

特別インタビュー 浅田次郎が語る「藩制復活」のすすめ
悲話の秘訣は大名統治にあり

第2章 エピソードでたどる五百藩
これだけは知っておきたい五百藩の常識
藩と藩主(大名)の類別/松平姓を許された藩主/二六〇余年一家支配の藩/藩主家が頻繁に交代した藩/英雄の末裔藩/幕閣が輩出したのはどの藩?/最強の藩&最弱の藩はどこだ!?/歴代最高の名君は誰?/藩政を動かした名家臣/改易で消えた大名たち/キリシタン大名たちの受難
知っていると通になる五百藩の知識
国元を知らない定府の大名/家名存続をかけた支藩/名門藩校の実力を知る/西洋兵法・技術の先進藩/葵紋100態~家紋のうんちく~/江戸屋敷~今も残る江戸の面影~/藩を救った豪商たち/藩から出た科学者/殖産興業~継承された藩の逸品~/開幕時&幕末の生き残り合戦!
誰も知らない稀有な五百藩の知見
明暗を分けた海外貿易/廃藩後に天領となった藩/維新後に立藩した諸家/近代化を担った貢進生たち/表と内の差が「倒幕力」に!/維新で得した藩・損した藩/あの藩を描いた時代小説

ブックガイド「江戸五百藩」を知るためのおすすめの20冊
コラム 藩政に由来する県民気質

江戸五百藩データファイル

特別付録
有力藩の家紋一覧
江戸時代の陸路と回路

本文119ページ

■Amazon.co.jp
『江戸五百藩 ご当地藩のすべてがわかる!』(中公ムック・中央公論新社)
『戦国争乱 「桶狭間の戦い」から「大坂の陣」まで』(中公ムック・中央公論新社)
『流人道中記(上)』(浅田次郎・中央公論新社)