時代小説●2024年11月下旬の新刊情報（文庫）

時代小説●文庫新刊情報｜2024年11月下旬の新刊（21日→月末）

2024年11月21日から11月末日の間に文庫で出る時代小説の新刊情報です。
新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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角川文庫
馳月基矢さんの『日本橋恋ぞうしおるうの嫁入り』
武家出身の美鳥は、実家を支えるため「おるう」と名を変え、骨董商を営む佐久良屋に嫁ぐこととなります。夫の燕七は端整な顔立ちで優しい人柄ですが、なぜかおるうにはよそよそしい態度をとります。ある日、乱暴者を小太刀術で懲らしめて奉公人を救ったおるうは、次第に店に馴染み、おかみとしての新しい日々を歩み始めます。訳あって結婚した夫婦が徐々に心を通わせていく様子を描いた、心温まる恋愛時代小説です。

梶よう子さんの『吾妻おもかげ』
絵師を志し故郷を離れた吉兵衛は、吉原に通い詰める日々を送っておりました。縫箔師の家に生まれながらも狩野派に入門を拒まれ、腐っていたのです。そんな折、気まぐれに遊女の小袖に刺繍を施したことをきっかけに、自身の技巧で人々を喜ばせる喜びを知り、再び創作への情熱を取り戻します。浮世絵の祖とされる菱川師宣の熱き生涯を鮮やかに描いた歴史小説です。

有馬美季子さんの『お葉の医心帖わかれの冬牡丹』
奉公先でいじめを受け、身投げしたお葉は、町医者・道庵に命を救われました。診療所での仕事にも慣れ始めたお葉のもとに、暴行されたというお婆さんが運び込まれてきますが、治療を拒み憎まれ口ばかり叩く相手に戸惑う日々。それでも一生懸命向き合ううちに、次第にお婆さんとの絆が生まれます。同時に道庵の意外な過去も明らかになり――。人と人の心が織り成す感動の物語です。

アルファポリス文庫
藍上イオタさんの『仕舞屋蘭方医　根古屋冲有　お江戸事件帖　人魚とおはぎ』
与力見習いの犬飼誠吾は、神田のとある仕舞屋に住む変わり者の蘭方医・根古屋冲有を今日も訪ねます。冲有は興味のあることだけに没頭する性格ですが、その知恵と医術の腕前は一流です。そんな折、日本橋の薬種問屋で火事が発生し、その後も妖の名を騙る者が絡む奇妙な事件が相次ぎます。誠吾と冲有は甘味を片手に、江戸の町で起きる事件の謎に挑むこととなります。人情と推理が絡み合う事件帖です。

新潮文庫
畠中恵さんの『こいごころ』
寝込んでいた若だんなのもとを訪れたのは、妖狐の老々丸と笹丸でした。老々丸は、力を失いつつある笹丸を若だんなの祖母・おぎんのいる神の庭で引き取ってもらいたいと願いますが、おぎんに伝える術がありません。名僧・寛朝の力を借りようと訪ねた広徳寺では、化け狸にまつわる事件が待ち受けておりました。また、笹丸には隠された秘密があり――。優しさと切なさに満ちた人気シリーズ第21弾。解説は俳優・南沢奈央さんが担当。

！おすすめ度
★：読みたい／入手したい
■：新装版／復刊
♪ ：気になる／チェックしたい

●11月22日発売　PHP研究所・PHP文芸文庫
♪	『文蔵2024．12（特集・魅惑の青山美智子作品への招待）』 →記事：『文蔵2024.12』特集は、魅惑の青山美智子作品への招待	「文蔵」編集部(編集
●11月25日発売　KADOKAWA・メディアワークス文庫
	『最後の陰陽師とその妻』	峰守ひろかず
●11月25日発売　KADOKAWA・角川ソフィア文庫
	『日本人のための「中東」近現代史』	臼杵陽
	『蛇の神蛇信仰とその源泉』	小島瓔禮編著
	『蔦屋重三郎の時代狂歌・戯作・浮世絵の12人』	佐藤至子
●11月25日発売　KADOKAWA・角川文庫
★	『日本橋恋ぞうしおるうの嫁入り』 →記事：「時代小説●2024年11月下旬の新刊情報（文庫）」をアップ	馳月基矢
★	『吾妻おもかげ』	梶よう子
	『玄冥宮の屍王』	有田くもい
	『華は天命を誓う莉国後宮女医伝三』	小田菜摘
★	『お葉の医心帖わかれの冬牡丹』	有馬美季子
●11月25日発売　潮書房光人新社・産経NF文庫
	『モンゴル草原の歴史戦』	楊海英
●11月26日発売　アルファポリス・アルファポリス文庫
★	『仕舞屋蘭方医　根古屋冲有　お江戸事件帖　人魚とおはぎ』 →記事：【新着本】藍上イオタさんの『仕舞屋蘭方医根古屋冲有お江戸事件帖　人魚とおはぎ』	藍上イオタ
●11月26日発売　二見書房・二見時代小説文庫 →記事：【新着本】二見時代小説文庫2024年11月発売の新刊
♪	『盗っ人から盗む盗っ人1 《唐狐》参上!』	藤水名子
♪	『妙と狐狸妖怪あやかし捕物帖2』	奈良谷隆
●11月28日発売　新潮社・新潮文庫
■	『花と火の帝（上）』	隆慶一郎
■	『花と火の帝（下）』	隆慶一郎
★	『こいごころ』	畠中恵
●11月28日発売　新潮社・新潮文庫nex
	『守り刀のうた』	結城光流
	『堕天の誘惑　幽世の薬剤師』	紺野天龍