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「2019年6月の新刊 上」をアップ

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明治乙女物語2019年6月1日から6月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2019年6月の新刊 上」を掲載しました。

今回は文春文庫から刊行される、滝沢志郎さんの『明治乙女物語』をとり上げます。本作は、明治半ばの鹿鳴館時代の高等師範学校女子部を舞台にした時代小説です。

著者の滝沢志郎さんは、本作品で2017年度松本清張賞を受賞しています。

ときは明治21年。東京・御茶ノ水の高等師範学校女子部(女高師)に通う夏と咲、2人の女学生が主人公です。いまだ男尊女卑の風潮がはびこり、「女が学問なんて」と一部からは白い目で見られつつも、彼女たちは、時に挫折を経験しながらも、溌剌と教育者への道を歩んでいました。そんな彼女たちは、鹿鳴館の舞踏会で踊り手が不足したため、招かれることになります。そこには伊藤博文枢密院議長、森有礼初代文部大臣、各国の大使など、要人が集っており、それは暴徒たちの格好の標的でもありました。彼女たちも生命の危機に晒され、そして――。
(単行本刊行時のAmazonの内容紹介より)

主人公は、高等師範学校女子部(女高師)に通う駒井夏と野原咲の二人の女学生です。元士族の娘の夏と、成績が学校で一番なうえに運動神経抜群の咲、二人は、やがて、鹿鳴館を歩合にした暴徒たちによるテロ事件に巻き込まれます……。
ミステリー仕立てで、女学生たちの青春を描くエンターテインメント時代小説です。

とくに洋装の制服姿で、歌を口ずさみながら野球バットを振る、インパクトあふれる姿で登場する咲は、男子顔負けの本格的な神スイングの稲村亜美さんを想起させます。鹿鳴館でどんな活躍をするのか、読者の期待を膨らませ物語の世界に引き付けます。

→2019年6月の新刊 上

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『明治乙女物語』(滝沢志郎・文春文庫)