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千葉市立郷土博物館で、千葉氏一族の歴史を知る

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千葉市立郷土博物館千葉市の郊外に、立派なお城が建っています。
そう、それが千葉市立郷土博物館です。

JR千葉駅から徒歩で15分くらい(京成バスも近くを走っています)のところにあります。
千葉市立郷土博物館は、昭和42年(1967)に天守閣造りの観光施設千葉市郷土館を前身とし、昭和58年(1983)に博物館として登録され現在に至っています。

この地には、大治元年(1126)に千葉常重によって、亥鼻城(いのはなじょう)が築かれ、1516年(永正13年)に落城しました。
土塁、堀切などが現存していますが、近世城郭の天守建築を模した郷土博物館の建物形式は、この猪鼻城とは何ら関係はないそうです。

古代から中世にかけて下総国を中心に活躍し、今日の千葉市の礎を築いた千葉氏一族の歴史と妙見信仰について展示されています。
また、常設展示では、火縄銃や刀、甲冑などの武器と武具や、明治・大正・昭和期の千葉市の民俗や映像資料などが閲覧できます。
個人的には、源頼朝や足利尊氏、蒙古襲来など、学生時代の教科書に載っていた絵の複製が展示されているのが興味深かったです。

[map addr=”千葉市中央区亥鼻1-6-1″]

千葉氏は、坂東八平氏の一つに数えられる下総の豪族です。

常重の子、千葉常胤は、治承4年(1180)に源頼朝が平氏に対して挙兵し、石橋山の戦いに敗れた後に安房国へ渡ると、常胤は頼朝から加勢を求められ、これに応じました。頼朝の重臣となった千葉氏の権力は上総国まで及び、鎌倉時代には下総の守護とされました。

千葉のまちの礎を築いた千葉一族の中興の祖として、常胤は千葉市でリスペクトされていました。郷土博物館の前の、馬上で弓矢を構えた銅像も常胤です。

室町時代中期から戦国時代初期に美濃国の武将、東常縁(とうつねより)は、常胤の六男東胤頼を祖とする千葉氏の一族です。常縁は、古今伝授を行った歌人としても知られています。

東北に生まれた江戸の剣豪、千葉周作も祖先を辿ると、常胤に辿り着きます。
北辰一刀流ということで、千葉氏の妙見信仰とも通じます。

千葉常胤や千葉氏の活躍を描いた時代小説については、思い浮かびません。
今後、鎌倉や室町を舞台した歴史・時代小説で描かれることを期待します。

今年(2018年)は千葉常胤生誕900年の記念の年。千葉市では、北極星と北斗七星を守護神とした「千葉氏」と、同じく北斗七星がストーリーのキーとなる「北斗の拳」とのコラボ企画を展開しています。

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千葉市立郷土博物館
『千葉氏』×『北斗の拳』コラボ!!|千葉市