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真田氏も井伊氏も、しぶとく生き抜く「境界大名」の処世術

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戦国「境界大名」16家 なぜ、あの家は近世大名として生き残れたのか榎本秋さんの歴史読み物、『戦国「境界大名」16家 なぜ、あの家は近世大名として生き残れたのか』が洋泉社歴史新書より刊行されました。

御家断絶から再興を成し遂げる、遠江国井伊氏、出雲国亀井氏、信濃国諏訪氏。
周辺勢力と戦い続けて生き残る、信濃国真田氏、陸奥国相馬氏、肥後国相良氏。
大大名の間を渡り歩いて成り上がる三河国水野氏、奥平氏、肥前国有馬氏、大村氏など、16の境界大名を紹介します。

NHK大河ドラマで注目される、真田氏も井伊氏も、有力な大名に挟まれた「境界大名(きょうかいだいみょう)」。「境界大名」は著者の造語であるが、一地方の小領主ながら、独自の勢力を持ちながら、時に隣接する大名Aに臣従したかと思えば、別の大名Bを盟主と仰ぐ。情勢の変化に合わせて立場を変え、生き残りを模索していた。
実際の境界大名たちはそれぞれに性質が違う事情を負っていて、結末も多様。本書では、江戸時代まで生き延びて近世大名となった16家の歴史と処世術に触れる。

こうした境界大名の奮闘と悲哀は、時代小説の題材になることも多く、時代小説ファンも興味深く読める話ばかりです。
それもそのはず、著者の榎本さんは、近年「福原俊彦」名義で、『海賊同心、参る!』や『颱風秋晴 平賀源内江戸長屋日記』など、時代小説作品も精力的に発表されています。

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『戦国「境界大名」16家 なぜ、あの家は近世大名として生き残れたのか』

『海賊同心、参る!』(福原俊彦・朝日文庫)
『颱風秋晴 平賀源内江戸長屋日記』(福原俊彦・徳間文庫)