大火が変えた人生模様を描く捕物小説

北原亞以子さんの『消えた人達』を読みました。十手持ちで鰻屋の若旦那の爽太が活躍する捕物シリーズ「爽太捕物帖」の第2弾ですが、1作目の『昨日の恋』を読んでいなくても楽しめる作品になっています。

この本の読書録は「ほぼ日刊時代小説」に移しました。
http://d.hatena.ne.jp/jidai-show/20100417

消えた人達―爽太捕物帖 (文春文庫)

昨日の恋―爽太捕物帖 (文春文庫)

Twitterと新刊情報へのリンク設置

「時代小説SHOW」サイトをWordPressを利用してリニューアル作業をしています。Topページのメニューに、新たにTwitterと新刊情報へのリンクを設置しました。

WordPressでの投稿がTwitterに反映されるWP to Twitterというプラグインを使っています。

新刊情報は、文庫の新刊情報のうち、時代小説に関連するものだけを取り上げています。完全に手動でページを作成しているので、更新が滞ることもあるかと思いますが、次に読む本探しの参考にしていただければ幸いです。

WordPressのプラグインで、Amazonの書誌データを参照できるもので使い勝手がいいものがないか、探しています。今のところ、Amazon Reloatedというプラグインを使っています。XOOPSモジュールのAmaxoop2のようなものがあるとうれしいのですが…。

「鎌倉河岸捕物控」の最新作とドラマ化

佐伯泰英さんの人気シリーズ「鎌倉河岸捕物控」がNHK土曜時代劇でドラマ化されます。「まっつぐ――鎌倉河岸捕物控」のタイトルで、本日(2010年4月17日)、総合テレビ午後7時30分~8時45分まで放送されます。

鎌倉河岸は、現在の内神田1丁目から2丁目にかけてのあたり(日本橋川にかかる鎌倉橋の北側一帯)。江戸の慶長年間に江戸城の改修工事のため、御堀の川筋に鎌倉から運ばれた石材を陸揚げしたことから、「鎌倉河岸」といわれるようになったようです。

その鎌倉河岸にあった酒問屋の豊島屋が、原作同様、ドラマでも重要な舞台となるようです。竹中直人さんが豊島屋の主人・清蔵を演じるそうで、若い出演者が多い中で、どのような存在感を見せるのか、楽しみです。

ちょうど、「鎌倉河岸捕物控」の最新巻(第16巻)の『八丁堀の火事』が発売になったばかりなので、あわせて楽しみたいと思います。

八丁堀の火事 (ハルキ文庫 さ 8-32 時代小説文庫 鎌倉河岸捕物控 16の巻)

武士の金銭事情を解き明かす歴史読み物

歴史家の安藤優一郎さんが、KKベストセラーズのベスト新書から『鬼平の給与明細』を発行されました。

鬼平こと長谷川平蔵がタイトル名に入り、時代劇・時代小説のファンには食指の動く本です。

第一章では、鬼平の素顔を金銭事情から紹介しています。第二章、第三章では、江戸の武家社会や御家人の生活を金銭面から見ていきます。第四章では、大岡越前や勝小吉(海舟の父)から旗本の家計事情を取り上げています。さらに第五章では、幕末から明治にかけて武士の消滅していく過程を給与(家禄)から解き明かしていきます。

「武士は食わねど高楊枝」の言葉から、武士社会では金を軽視する風潮があるように思われていますが、実際はどうだったのでしょうか。興味深いテーマなので、楽しみながら読んでみたいと思います。

安藤さんは、ここ数年、精力的に江戸時代を取り上げた歴史新書本を多数執筆されています。いずれの本も現代人の視点で、ビジネス書っぽい切り口を取り入れて、わかりやすく書かれています。


井上ひさしさんの訃報

作家の井上ひさしさんが3月9日、肺がんのため死去。75歳でした。

井上さんといえば、中高生の頃にそのユーモア小説(『ブンとフン』や『青葉繁れる』など)を愛読していました。また、大学生のころ、「イーハトーボの劇列車」などの芝居を見たことも思い出されます。

江戸の戯作者の世界を描いた『手鎖心中』や伊能忠敬を描いた『四千万歩の男』など、いくつかの面白い作品を発表されています。しかしながら、時代小説の作家としてのイメージがあまりありません。今まであまり気にしてこなかったのですが、不思議です。

個人的には、戯作者のエピソードを綴った『戯作者銘々伝』が、今、読み返してみたい本のひとつです。








Wikipediaなどネットでは、井上さんのプライベートな面のネガティブな話が出てきて、そちらのほうが耳目を集めてしまったようで、残念です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%95%E4%B8%8A%E3%81%B2%E3%81%95%E3%81%97