2024年時代小説(単行本/文庫書き下ろし)ベスト10、発表!

芸道

人物

幕府隠密? 水道工事監督? 知られざる芭蕉を描く評伝

嵐山光三郎さんの歴史評伝、『芭蕉という修羅』(新潮文庫)を入手しました。中学三年で芭蕉の言霊に触れたという、著者の嵐山さんには、足と目と感性で俳聖「芭蕉」の全足跡を辿った紀行文『芭蕉紀行』や、芭蕉の弟子たちとの関係や人間性に迫った評伝『悪党...
ミステリー

贋作事件で消えた絵師の真相を探す、若き藩士の苦悩

三好昌子さんの文庫書き下ろし時代小説、『狂花一輪 京に消えた絵師』(宝島社文庫)を入手しました。著者は、『京の縁結び 縁見屋の娘』で第15回『このミステリーがすごい!』大賞の優秀賞を受賞して、2017年にデビュー。嵯峨美術短期大学洋画専攻科...
人物

「絵師とは何ぞや」応挙の時代を生きた、京狩野家六代目

三好昌子(みよしあきこ)さんの文庫書き下ろし時代小説、『群青の闇 薄明の絵師』(時代小説文庫)を入手しました。著者の三好さんは、『京の縁結び 縁見屋の娘』で第15回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞を受賞し、デビューした新進気鋭時代小...
武家

女流書家の周りで起こる事件の数々。江戸「書道」小説、登場

梶よう子さんの時代小説、『墨の香(すみのか)』(幻冬舎時代小説文庫)を入手しました。本書のヒロインの岡島雪江は、千三百石の旗本の二十六になる娘。ひと月前に婚家を出て実家に戻り、書の道を学ぼうという若い娘たちに筆法指南を始めます。岡島家の先祖...
市井人情

清洲亭に幽霊が出た!? 芸と人情が満載の落語時代小説第2弾

奥山景布子(おくやまきょうこ)さんの文庫書き下ろし時代小説、『すててこ 寄席品川清洲亭(二)』(集英社文庫)を入手しました。気のいい大工棟梁・秀八は恋女房のおえいと共に、念願だった寄席を開きます。幕末の品川に開いた寄席を舞台に、笑いと人情が...