武家天保の改革の暗部を探る、女狂言師の活躍を描く 杉本章子さんの『お狂言師歌吉うきよ暦』を読んだ。お狂言師とは、大名家の奥向きへあがって狂言を披露する者のこと。 お狂言師歌吉うきよ暦 (講談社文庫) 作者: 杉本章子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2008/12/12 メディア: ... 2020.01.13武家江戸芸道
江戸無頼の天才と奸臣の郡代が和算対決 鳴海風(なるみふう)さんの『美しき魔方陣 久留島義太見参!』を読んだ。鳴海さんは、円周率の自乗の公式を発見した建部賢弘を描いた短篇『円周率を計算した男』で第十六回歴史文学賞を受賞したほか、和算(鎖国化の江戸時代に発達した日本独特の数学)の祖...江戸痛快芸道
市井人情浮世絵師国芳と遠山の金さん 河治和香(かわじわか)さんの『侠風むすめ(きゃんふうむすめ)』を読んだ。河治さんは、『秋の金魚』で第2回小学館文庫小説賞を受賞された、注目の時代小説家。『秋の金魚』では、江川太郎左衛門配下の二人の男の間で、恋に悩む女性を主人公に配して幕末か... 2019.10.26市井人情江戸芸道
ミステリー狩野派の奥絵師がヒーロー 翔田寛(しょうだかん)さんの『眠り猫』を読んだ。サブタイトルに「奥絵師・狩野探信なぞ解き絵筆」と付けられているように、徳川家に仕える奥絵師狩野探信守道が主人公。探信は、徳川幕府最初の御用絵師、狩野探幽の直系で、鍛冶橋狩野家の家柄だ。江戸狩野... 2019.10.26ミステリー江戸芸道
戦国桃山時代は日本のルネサンス 火坂雅志さんの『利休椿』を読んでいる。豊臣秀吉の時代に活躍した文化人を描く短篇集で、一編一編の読み味がよい。 利休椿 (小学館文庫) 作者: 火坂雅志 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2006/10/01 メディア: 文庫 この商品を...戦国芸道