風雅剣

風雅剣
風雅剣
(ふうがけん)
上田秀人
(うえだひでと)
[伝奇]
★★★★☆

宝蔵院流一刀流の遣い手であり、将軍家見聞役・三田村元八郎が活躍する、『竜門の衛』『孤影剣』『無影剣』『波涛剣』に続く時代小説シリーズ第5弾。今回は謎の頓死を遂げた京都所司代の真相を追う。新刊時に購入漏れしていたので遅ればせながらGet!

柳生や宮本武蔵の後継者を倒し、ちょっと強すぎる感があった三田村元八郎だが、今回はより強力な敵役が登場することで面白く読めた。元八郎が訳あって、修行をし直すところもあり、今後への期待感も高まった。前作で、元八郎の父・順斎が亡くなり、キャラクター面で1枚欠けて心配したが、隠珀(いんはく)という奈良の老僧が加わり、楽しみが増した。

最近、いろいろな角度から本能寺の変や織田信長像を解き明かそうとする動きがあり、時代小説の格好なテーマの一つになっているが、本作品もそこにモチーフをとっている。

物語●寛延三年八月に、落雷で二条城の天守閣が全焼し、その1カ月後に、京都所司代の松平豊後守が謎の頓死を遂げた。将軍家見聞役の三田村元八郎は、九代将軍・家重からその真相を探索するように命じられた。居宅に戻った元八郎は、「呪詛(すそ)の宮さま」の使いという「黄泉の醜女(よみのしこめ)」と名乗る美貌の女の来訪を受ける。また、同じころ、田村主殿頭意次から、広敷伊賀者の半田小平太に、京へ行き、元八郎の動きを見張るように命が下された…。

目次■序章/第一章 東西の闇/第二章 洛中の覇権/第三章 鬼門の闘/第四章 継承の血/第五章 隠された刃/第六章 妄執の果て/終章

カバーデザイン:東京図鑑
時代:寛延四年(1751)秋
場所:江戸城中奥御休息の間、青松寺、飯田町もちの木、小石川伝通院裏、桜田の御用屋敷、京都所司代屋敷、箱根、四条木屋町、駿府、御廟日ノ岡、二条城、鞍馬寺、貴船神社ほか
(徳間文庫・590円・04/10/15第1刷・350P)
購入日:05/02/04
読破日:05/03/06

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