暗黒街最強の暗殺者vs.くらまし屋、壮絶な闘いが始まる

花唄の頃へ くらまし屋稼業 6今村翔吾さんの文庫書き下ろし時代小説、『花唄の頃へ くらまし屋稼業 6』を入手しました。

飴細工屋を表稼業とする堤平九郎らが、依頼人のために命を賭けて、この世から晦(くら)ませる裏稼業「くらまし屋」の活躍を描いた、人気シリーズ第6弾です。

三郎太、蘭次郎、幸四郎、林右衛門の四人は大身旗本の次男、三男。いわゆる部屋住みの身分で、半分無頼の悪仲間であった。ある晩、酒場で盛り上がった帰り道、三郎太が何者かに腹部を深々と刺され、首を掻き切られて殺された。彼は、一刀流の皆伝で剣の達人。いったい誰が、何の目的で!? 自らも狙われるかもしれないと怯えた蘭次郎たちは、各々身を守るために、裏の道を頼るが……。裏稼業の必殺仕事人たちが、己の掟に従い、命を賭けて戦う。続々重版の大人気シリーズ、熱望の第六弾。
(上巻 表紙カバー帯の内容紹介より)

くらまし屋の今回の依頼人は、二千五百石の高級旗本の次男・小山蘭次郎。
無頼仲間の桝本三郎太と出田幸四郎が相次いで何者かに殺されたことから、命の危険を感じます。仲間の国分林右衛門は、裏稼業の者を雇って下手人を見つけ出し、殺すつもりだと読んで、自分は下手人が仕留められるまで、何とか身を隠すことを考えました。

 襖の向こうから低い声が聞こえた。胸が爆ぜそうなほど高鳴る。
「く、曲者――」
「お主が頼んだのであろう」
 叫びかけるのを男の声が遮った。
「炙り屋……」
「刀から離れよ。手を伸ばせば殺す」
「は、はい」
 林右衛門は布団から出て、部屋の隅に後ずさりした。その気配を察したのか、ゆっくり滑るように襖が開く。そこには菅笠を被ったすらりとした男が立っている。

(『花唄の頃へ くらまし屋稼業 6』P.61より)

千八百石の旗本の三男・国分林右衛門は、裏稼業の者に下手人の始末をさせるべく、口入屋「四三屋」の利一に、炙り屋への仕事を依頼しました。

炙り屋・万木迅十郎(ゆるぎじんじゅうろう)をはじめ、暗黒街最強の暗殺者たちがくらまし屋と壮絶な闘いを繰り広げていきます。

表紙装画には、春月の下、愛宕神社の石段でのくらまし屋平九郎と炙り屋迅十郎の対決シーンが描かれていて、そそられます。

装画:おおさわゆう
装幀:芦澤泰偉

●目次
序章
第一章 不行状の輩
第二章 五十両の男
第三章 炙り屋と振
第四章 暗黒街の暗殺者
第五章 迅十郎の掟
終章

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『花唄の頃へ くらまし屋稼業 6』(今村翔吾・ハルキ文庫・時代小説文庫)(第6巻)
『くらまし屋稼業』(今村翔吾・ハルキ文庫・時代小説文庫)(第1巻)

今村翔吾|時代小説ガイド
今村翔吾|いまむらしょうご|時代小説・作家 1984年京都府生まれ。ダンスインストラクター、作曲家、埋蔵文化財調査員を経て、作家に。 2016年、「蹴れ、彦五郎」で第19回伊豆文学賞最優秀賞受賞。 2016年、「狐の城」で第23回九...