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浮世絵師・鈴木春信の世界を捕物に

山内美樹子さんの『十六夜華泥棒』を読んだ。江戸中期を代表する美女・笠森お仙を探偵役にした捕物帳。「曲水の宴」「流星菊寿七変化」「五月雨琴の音遊び」「十六夜華泥棒」の連作4編を収録している。いずれの話でもお仙に匹敵するような美女たちが登場する。しかも、お仙と同様に浮世絵師、鈴木春信とその弟子光信の絵のモデルを務めている。何とも華やかな作品で、読み味もよい。

絵師鈴木春信は、浮世絵における錦絵(多色刷りの版画)の技法を確立したことで知られる。春信は若い恋人たち、娘たち、何気ない日常の一こまなどを好んで描き、イマジネーション豊かな見立絵や絵暦に残している。少女のように見えるようスレンダーで清楚な美女が印象的で好きな絵師の一人だ。海野弘さんの『江戸』シリーズの装画でもおなじみ。

江戸ふしぎ草子

江戸ふしぎ草子

江戸よ語れ

江戸よ語れ

江戸星月夜

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江戸妖かし草子

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江戸まぼろし草子

江戸まぼろし草子

江戸の夕映

江戸の夕映

鈴木春信が登場する時代小説というと、諸田玲子さんの平賀源内の半生を描いた『恋ぐるい』が思い出される。春信は神田白壁町や両国米沢町に住み、近所に住む源内と交遊をもっていた。

恋ぐるい (新潮文庫)

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