時代小説 文庫新刊情報
2018年8月の新刊 上(1日→10日)
更新日:2018/08/10
2018年8月1日から8月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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お盆休みを控えているせいか、新刊ラッシュで、しかも各出版社とも強力なラインナップを敷いています。
徳間文庫では、好村兼一さんの『いのち買うてくれ』がおすすめです。藩の謀略に巻き込まれて、妻子とともに江戸へ逃げることになってしまう遠山弥吉郎とその家族の物語。
麻倉一矢さんの『新帝擁立: 雅や京ノ介』は、シリーズ最終巻。朝幕の対立はさらに深まり、南朝勢力も新帝を擁立しようという動きが……。
幻冬舎時代小説文庫からは、風野真知雄さんの『極道大名2 窮虎、将軍を噛む』が出ます。やくざ一掃を唱える町奉行・大岡越前まで現われて追い詰められる久留米藩主・有馬虎之助。反撃の目はあるのか!?
文春文庫からは、安部龍太郎さんの『姫神』が出ます。宗像大社の縁起をモチーフに、遣隋使の時代を描いた歴史ロマン。
坂岡真さんの『火盗改しノ字組(一) 真っ向勝負』は、曲者揃いの火盗改「しノ字組」の若き同心伊刈運四郎が活躍する、文庫書き下ろし新シリーズ。
福田悠さんの『本所憑きもの長屋 お守様』(宝島社文庫)は、第16回『このミステリーがすごい! 』大賞隠し玉作品です。江戸・本所が舞台の、人情味溢れる時代ミステリー。
双葉文庫の新刊では、千野隆司さんの『一揆の民 おれは一万石(6)』に注目。高岡藩でも代官と農民の行き違いから、ついに一揆が勃発すします。正紀はこの難局をどう乗り切るのでしょうか。
小学館文庫からは、鈴木英治さんの『突きの鬼一』『突きの鬼一 夕立』の2巻同時刊行。
月に一度の賭場通いが楽しみという、突きの鬼一と異名をとる、美濃北山三万石の藩主・百目鬼一郎太を主人公にした、新シリーズです。
実業之日本社文庫から刊行される、渡辺房男さんの『大久保利通 わが維新、いまだ成らず』も読みたい本の一冊です。
盟友・西郷隆盛と対立することになる、明治の元勲の、西南の役から暗殺までの一年を描く歴史小説です。
ハルキ文庫も注目作品ぞろいです。
今村翔吾さんの『春はまだか くらまし屋稼業』は、好調なスタートを切った「うらまし屋稼業」シリーズの第2弾です。
岡本さとるさんの『追憶 新・剣客太平記(九)』で、“剣侠”峡竜蔵の活躍ぶりにスカッとしたい。
青山文平さんの『励み場』。一般の農民から一段低く見られる名子(なご)出身の笹森信郎は江戸へ出て勘定所の下役になり、実績を積み上げて、真の武家を目指すのだが……。
講談社文庫の新刊では、荒崎一海さんの『蓬莱橋雨景 九頭竜覚山 浮世綴(二)』。剣難、女難、謎解きが堪能できる、深川人情痛快シリーズ、第2弾です。
矢野隆さんの『我が名は秀秋』は、関ヶ原の戦いの裏切り者、小早川秀秋の真の姿を描く歴史長編。
創元推理文庫から、泡坂妻夫さんの『夜光亭の一夜 (宝引の辰捕者帳ミステリ傑作選)』が出ます。
文芸評論家の末國善己さんのセレクションによる、岡っ引きの辰親分の活躍を描く傑作13編を収録。
★2018/08/05追記
光文社文庫の新刊で、伊東潤さんの『鯨分限』が出ます。傑作『巨鯨の海』に続く、幕末・明治を舞台にした感動の捕鯨時代小説です。
祥伝社文庫の新刊も強力です。
辻堂魁さんの『銀花 風の市兵衛 弐』は、「風の市兵衛」シリーズの最新刊です。
今村翔吾さんの『夢胡蝶 羽州ぼろ鳶組』は、待望のシリーズ最新作。
風野真知雄さんの『密室 本能寺の変』は、新解釈の本能寺の変。本能寺を取り囲んだ光秀は、信長がすでに殺害されたことを知る。いったい誰が……。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし