陰陽師 飛天ノ巻

陰陽師 飛天ノ巻陰陽師 飛天ノ巻
(おんみょうじ ひてんのまき)
夢枕獏
(ゆめまくらばく)
[平安]
★★★★☆

「陰陽師」シリーズの第2弾。希代の陰陽師安倍晴明と笛の名手源博雅(父は醍醐天皇の第一皇子克明親王、母は藤原時平の女。延喜十八年または延喜二二年生まれ)の名コンビが楽しい。ホームズとワトソン博士、はたまた、京極堂と関口の関係を彷彿させる。ところで、京極夏彦さんの新作はいつ出るんだろうか?

今回は、小野小町と深草の少将なども登場し、趣き深い。また、博雅のプロフィールを紹介する作品もあり、ファンには見逃せないところだ。岡野玲子さんのマンガ版も読みたくなった。

物語●「天邪鬼」菅原道真公の孫、菅原文時が森の中で、裸の童子のあやかしに出会った…。「下衆法師」奇怪の外法に興味のあった絵師が術を修得したいと考えて入門した先は…。「陀羅尼仙」叡山の僧が晴明に不思議な夢について相談した…。「露と答へて」藤原兼家が二条大路で、百鬼夜行にあわれた…。「鬼小町」八瀬の山里の破れ寺同然の無名の寺に、品の良い老婆が二年間欠かさず毎日やってきた…。「桃薗の柱の穴より児の手の人を招くこと」源高明の屋敷の柱の節穴から、夜になると、一本の小さな白い子どもの右腕がはいでてきて、ひらひらと人をまねく怪事が…。「源博雅堀川橋にて妖しの女と出逢うこと」博雅は清涼殿の宿直仲間にそそのかされて、堀川橋のあやかしの正体を調べに行くことになった…。

目次■天邪鬼/下衆法師/陀羅尼仙/露と答へて/鬼小町/桃薗の柱の穴より児の手の人を招くこと/源博雅堀川橋にて妖しの女と出逢うこと/あとがき

装画・装幀:村上豊
AD:木本百子
時代:天暦元年(947)頃
舞台:京・土御門大路、八瀬、堀川橋ほか。
(文藝春秋・1165円・95/6/20第1刷、97/7/5第6刷・261P)
購入日:97/11/29
読破日:97/12/12

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