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南海放浪記

南海放浪記
南海放浪記

(なんかいほうろうき)

白石一郎

(しらいしいちろう)
[海洋]
★★★☆☆☆

作者得意の海洋冒険時代小説ということで安心して読める一冊。全体として波瀾万丈の物語ながら、連作形式をとっている関係でまとまりが良すぎる。猿岩石の東南アジア・江戸時代版か。

物語●「御朱印船」二十三歳の有馬浪人の息子で、長崎で波止場人足・岡野文平は、末次船の船頭・浜田弥兵衛をたすけたことから朱印船に乗ることになる。「馬上の女」高山国で船から転落した、文平は漁師に助けられ、ゼーランジャ城の傭兵となる。「海賊船」文平は城を抜け出し、鄭芝龍の部下の海賊船に加わり、阿比留隼人の一家と生活をともにする。「うらぶれ切支丹」マカオでは、交易を行う翁白薬の元で働くが、強盗を殺したことから脱出を余儀なくされる。「日本人町」キイナム(広南)フェイフォへやってきた文平は明国人にだまされ一文無しになるが、主人想いで律儀な船本屋の手代竹七に助けられる。「長政の肖像」末次船に再会し、シャムに向かう。「文平の恋」日本の鎖国制度の完成により、文平は日本に戻れなさそうだが…。

装幀:西のぼる
舞台:寛永半ば
(集英社・1400円・1996/10/30)
購入日:1996/10/30
読破日:1996/11/01

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