五人女捕物くらべ 上・下

五人女捕物くらべ 上
五人女捕物くらべ 上・下
(ごにんおんなとりものくらべ)
平岩弓枝
(ひらいわゆみえ)
[捕物]
★★★★

登場キャラの設定が見事な平岩捕物帳の新シリーズ。

今回は、豪華な五人の女たち―太公望のおせん(神田明神下に住む釣り好きの講武所芸者)、琉球屋おまん(日本橋本町の琉球物産を扱う店を切り盛りする19歳の女主人)、七化けおさん(両国の女役者一座の花形・吾妻三之丞)、猫姫おなつ(目黒の猫屋敷の姫様)、花和尚お七(本所押上の尼僧)が捕物を競う趣向。

彼女らにからむのが、お玉ケ池の千葉周作道場に通い、剣の腕のたち、どことなく品のいい、岡っ引きの居候・本多忠吉郎。素性が伏せられているのも興趣がわく。

上巻が顔見せ興行で、下巻でその裏を返すといったところか。ぜひ、長編で五人の女たちが直接絡み合う話が読みたい。

物語●神田連雀町の老岡っ引き仏の小平次のもとに居候するのは、いわくありそうな青年武士・本多忠吉郎。かれらの手先として、個性豊かな江戸の女たちが、事件の真相を探り出す…。忠吉郎の正体はいかに。

目次■(上巻)太公望のおせん/琉球屋おまん/七化けおさん/猫姫おなつ/花和尚お七 (下巻)遊女殺し―太公望のおせん/雪の夜ばなし―七化けおさん/江戸の毒蛇―琉球屋おまん/文殊院の僧―花和尚お七/まんだらげ―猫姫おなつ

カバー装幀:風間完
カバーデザイン:岸顯樹郎
時代:将軍家斉の治下。北町奉行小田切土佐守直年、家斉の長女淑姫十三歳の頃
(講談社文庫・各467円・97/6/15第1刷・上277P、下245P)
購入日:97/6/20
読破日:97/7/9

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