『傑作! 名手たちが描いた 小説・鎌倉殿の世界』の解題を担当しました。

十六武蔵

十六武蔵
十六武蔵
(じゅうろくむさし)
えとう乱星
(えとうらんせい)
[伝奇]
★★★★☆

1年以上前に入手していた本だったが、すっかり忘れていた。どうも武蔵というと、スーパーヒーローのイメージが強すぎて、食指が動かなかったのが本当のところ。

タイトルにある“十六武蔵”とは、十六六指とも書き、駒を挟んでとるチェッカーに似た、日本古来のボードゲーム。もちろん、この作品の登場人物でもある宮本武蔵にも掛けている。『螢丸伝奇』(青樹社文庫)で、チラッと登場した、宮本武蔵がアンチヒーローとして、活躍する。

物語は、有名な巌流島(島の名前は、決闘の敗者の流儀の名で有名になっている)の決闘から始まり、巌流と武蔵のその後にテーマを当て、新しい武蔵像を作り出している。

物語●慶長十七年四月、関門海峡に浮かぶ小島「船島」で、巌流・佐々木小次郎と播州牢人・宮本武蔵の試合が行われた。小倉・細川藩の家老・長岡佐渡の立ち会いのもと、勝者には藩の剣法指南役が与えられるという。結果、小次郎が敗れ、九州一円から厳流が消えようとしていた…。

目次■一章 巌流の島/二章 大坂の陣/三章 明石の海/四章 天草の乱/五章 肥後の窟/あとがき

カバーイラスト:佐藤美絵
カバーデザイン:原田幸生
時代:慶長十七年四月
場所:船島、小倉、大坂、明石、島原、天草ほか
(廣済堂文庫・543円・98/03/01第1刷・296P)
購入日:98/02/20
読破日:99/06/13

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