「時代小説★2024年5月の新刊情報(単行本)」をアップ

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『海を破る者』|今村翔吾|文藝春秋

海を破る者2024年5月1日から5月末日の間に、単行本(ソフトカバー含む)で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2024年5月の新刊(単行本)」を掲載しました。

今月の新刊で注目しているのは、今村翔吾さんの『海を破る者』(文藝春秋)です。
鎌倉時代の元寇を、迎え撃つ水軍の将・河野通有を描いた歴史小説です。

かつては源頼朝から「源、北条に次ぐ」と言われた伊予の名門・河野家。しかし、一族の内紛により、いまは見る影もなく没落していた。
現在の当主・河野通有も一族の惣領の地位を巡り、伯父と争うことを余儀なくされていた。
しかしそんな折、海の向こうから元が侵攻してくるという知らせがもたらされる。いまは一族で骨肉の争いに明け暮れている場合ではない。通有は、ばらばらになった河野家をまとめあげ、元を迎え撃つべく九州に向かうが……

アジア大陸最強の帝国の侵略を退けた立役者・河野通有が対峙する一族相克の葛藤と活躍を描く歴史大河小説。

(『海を破る者』Aazon内容紹介より)

本書の主人公河野通有は、鎌倉幕府御家人で伊予国の武将。
弘安の役(1281年)で、伊予水軍の将として活躍した人物です。
水軍を扱っているので、白石一郎作品のようなスケールが大きくて痛快な海洋時代小説としても読めそうで、大いに楽しみしています。

元寇についても、河野通有についても、よく知らなかったので、本書で興味を膨らませて、学び直したいと思います。

元寇といえば、全編書き下ろしの歴史小説アンソロジー『歴屍物語集成 畏怖』(中央公論新社)で、矢野隆さんが元寇を題材にした短編「有我――一二八一年、壱岐」を載せています。

時代小説★2024年5月の新刊情報(単行本)
単行本★時代小説新刊情報|2024年5月の新刊(1日→末日)2024年5月1日から5月末日の間に、単行本(新書含む)で刊行される時代小説、歴史関連書、古典日本文学の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ペ...

■今回取り上げた本


今村翔吾|時代小説ガイド
今村翔吾|いまむらしょうご|時代小説・作家1984年京都府生まれ。ダンスインストラクター、作曲家、埋蔵文化財調査員を経て、作家に。2016年、「蹴れ、彦五郎」で第19回伊豆文学賞最優秀賞受賞。2016年、「狐の城」で第23回九州さが大衆文学...