「2017年12月の新刊 中」をアップ

風花の露 無茶の勘兵衛日月録182017年12月11日から12月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2017年12月の新刊 中」を掲載しました。

今回も読みたい本、おすすめ本が目白押しですが、二見時代小説文庫から刊行される、浅黄斑(あさぎまだら)さんの『風花の露 無茶の勘兵衛日月録18』に注目しています。

前作『玉響の譜 無茶の勘兵衛日月録17』の刊行から、4年あまりのブランクを経て、待望の新刊です。

越前大野藩主松平直良(七十五歳)は、延宝六年(一六七八)六月二十六日に卒去。 藩御耳役の落合勘兵衛は、江戸留守居役の松田与左衛門とともに葬儀のため多忙を極めていた。 藩の天敵たる大老酒井忠清はこれまで越後高田藩国家老の小栗美作らと大野藩への策謀を巡らしつづけてきた。若ぎみ直明の襲封を目前にして新たなる動きが……。


越前大野藩というと、その居城である越前大野城が天空の城として、近年観光客の人気を集めています。
標高249メートルの亀山にそびえる平山城のために、亀山が朝霧などで雲海に包まれると、「天空の城」と化すそうです。

さて、物語の主人公は、稀代の快男児、落合勘兵衛。越前大野藩の若き御耳役(目付のような役職)を務めています。藩は、大老酒井忠清らの策謀により、危機に瀕しています。

Amazonに掲載された、本書の内容紹介文によると、著者の浅黄さんは、「三年の闘病を潜り抜け、『無茶勘』執筆を再開!」とのこと。
著者の健康を祈念ししつつ、新作が読めるありがたさを噛みしめ、好漢・勘兵衛の活躍を楽しみたいと思います。

■Amazon.co.jp
『風花の露 無茶の勘兵衛日月録18』(浅黄斑・二見時代小説文庫)
『山峡の城 無茶の勘兵衛日月録(第1作)』(浅黄斑・二見時代小説文庫)
『玉響の譜 無茶の勘兵衛日月録17』(浅黄斑・二見時代小説文庫)

→2017年12月の新刊 中

→天空の城 越前大野城 公式サイト

江戸の若き知識人、多田文治郎が、密室殺人の謎に挑む

猿島六人殺し 多田文治郎推理帖鳴神響一(なるかみきょういち)さんの文庫書き下ろし時代小説、『猿島六人殺し 多田文治郎推理帖』が幻冬舎文庫より刊行されました。

著者の鳴神さんは、『私が愛したサムライの娘』で第六回角川春樹小説賞を受賞しデビュー。壮大なスケールで、スペインに渡った日本人のサムライを描いた歴史エンタテイメント『天の女王』や、伝奇色が色濃い「影の火盗犯科帳」シリーズなど、その活躍が目覚ましく、注目の時代小説家の一人です。

浪人者の多田文治郎は江ノ島・鎌倉見物のあと足を伸ばした米ヶ浜で、浦賀奉行所与力を務める学友の宮本甚五左衛門に出会い、対岸の猿島で起きた殺しの検分に同道してほしいと頼まれる。甚五左衛門が「面妖な事件」と評したことに興味をそそられ、承諾した文治郎。酸鼻を極める現場で彼が見たものとはいったい……?


本書は、これまでの作品でも物語に謎解きの要素を盛り込んできた、著者が挑んだ本格時代ミステリーです。

主人公の多田文治郎は、ただの浪人者ではなく、後に沢田東江(さわだとうこう)の名で、書家として、漢学者、儒学の碩学として、また、洒落本『異素六帖』の戯作者としても世に知られることになる、江戸の知識人です。

物語では、まだ二十六歳で、神田川の河口に架かる柳橋のたもとに住んで、書を教えて得た稼ぎを注ぎ込んで吉原で派手に遊んでいたことから、「柳橋の美少年」ともてはやされた、無名の浪人者に過ぎません。

鳴神さんのファンには、「影の火盗犯科帳」シリーズで、火付盗賊改方頭山岡五郎作景之と懇意していて、難事件の解決を助ける主要な脇役として知られています。

さて、事件が起こった猿島(さるしま)は、横須賀の対岸にある無人島。現在は猿島公園として整備され、観光船で渡れます。

無人島である猿島に建てられた寮に集まった六人。

大身の旗本の隠居、松平玄蕃。
浪人の杉本右近。
囲碁棋士で林家七世家元の林転入門入。
歌舞伎役者の二代目大谷廣次。
京橋の八百物問屋「常磐屋」の妾、タカ。
そして、寮で五人の客をもてなす、寮の所有者の銚子の廻船問屋外川屋の手代、佐吉。

五人は、食せば直ちに身体が軽くなり、不老不死の生命を得るといわれる妙薬「太歳(たいさい)」を求めて、秘密を守るため、供も連れずに単身で寮にやってきて凶行の被害に遭います。

外部から人が近づけない孤島で起きた凄惨な事件。
ある者は火の気のない部屋で焼き殺され、またある者は矢で射殺され、またある者は密室で殺され……。そして、最後は佐吉を含む六人すべてが殺され、生存者なしに。

「ここに着いてから、タカが死ぬまでのすべてを綴ることができた」
 一刻ほどの後、わたしは独り言を口にして筆を置いた。
「わたしが誰一人として、人を殺していないことは、この手記で明らかになる」
 手記が、少しでも公儀の役人への申し開きの助けとなることを願う。
(『猿島六人殺し 多田文治郎推理帖』P.151より)


一人ひとりの殺し方が独創的で、ダイイングメッセージがあったり、事件の鍵を握る人物の独白ともいうべき手記が発見されたり、いろいろなトリックが仕掛けられていて、名作の本格推理小説のように、物語に引きつけられていきます。

殺人犯が全くわからない、この「面妖な事件」を、博覧強記の知識人、多田文治郎はいかに解き明かすのか?
そして、明らかになっていく、殺人の動機。そこにもドラマがあります。

「謎を解く鍵は人の心よ」
「なるほど」
「怨みか、怒りか、それとも憎しみか、あるいは恐れなのか、凶行の裏には必ずや、追い詰められた人の思いがあるはずだ。それを見つめなければ謎は解けぬ。(略)」
(『猿島六人殺し 多田文治郎推理帖』P.331より)


この作品の面白さの一つは、実在した江戸の文化人の多田文治郎(後の沢田東江)が探偵役を務めるほか、松平駿河守信望、柳生主水正久隆、林門入、二代大谷廣次ら実在の人物が登場します。
幕府の目付として稲生下野守正英(後に勘定奉行)が文治郎と関わっていきます。

本格的な推理小説が満喫できて、文治郎の活躍も楽しみで、シリーズ化してほしい時代ミステリーの誕生です。

■Amazon.co.jp
『猿島六人殺し 多田文治郎推理帖』(鳴神響一・幻冬舎文庫)
『私が愛したサムライの娘』(鳴神響一・ハルキ文庫)
『天の女王』(鳴神響一・エイチアンドアイ)
『影の火盗犯科帳(一) 七つの送り火』(鳴神響一・ハルキ文庫)

沢田東江|ウィキペディア


印旛沼干拓と天保の改革の闇に迫る、時代エンターテインメント

化土記PHP文芸文庫から刊行された、北原亞以子(きたはらあいこ)さんの『化土記(けとうき)』を紹介します。

著者の北原さんは、「慶次郎縁側日記」シリーズや「深川澪通り木戸番小屋」シリーズなど、人生の機微や男女の恋愛を巧みな筆致で切り取り、良質な一幕物の舞台の描出する、市井人情小説の名手として知られています。

本書は、そんな著者が天保の改革を題材に、印旛沼干拓をめぐる人々の人間ドラマを描いた長編歴史時代小説です。

1994年に月刊誌「小説歴史街道」で連載をスタートし、同誌休刊後、2001年に「日本農業新聞」で連載の再スタートし、2013年に亡くなった著者への追悼の意を込めて、2014年に単行本化されて、2017年11月に文庫化されたという、構想20年を経て誕生した異例の作品です。

老中水野忠邦配下で、天保の改革の事業の一つ、印旛沼干拓に賛成していた勘定吟味役の栗橋伊織が何者かに斬殺される。故あって廃嫡されて浪人となり、名も槇緑太郎に変えていた伊織の兄は、弟が死んだという噂を聞いて栗橋家に駆け付ける。
かつての許嫁で、伊織の妻となっていた花重と久々に再会し、秘めた思いが交錯する。
弟の理不尽な死に陰謀の気配を感じ取り、二人は敵をおびき出すために、仲間たちと天保の改革で干拓が進む印旛沼に向かう……。


天保の改革を描いた時代小説は少なくありませんが、本書ほど、真正面から印旛沼干拓にスポットを当てた作品はほかに思い出せません。

タイトルにある「化土(けとう)」という耳慣れない言葉は、物語の中で次のように説明されています。

「ばかな。おぬしは、あの周辺の土を知っているのか。化土だぞ、土の化け物だぞ。川を掘って、沼の水を江戸湾へ落とすというが、できるわけがない。化土は、掘るそばから崩れて、その溝を埋めてしまうのだ」

(中略)

 化土――へどろのおそろしさは、緑太郎も知らぬわけではない。土留めの杭も蛇籠も役に立たず、掘ったあとを、泥水が流れ込むようにへどろが埋めてゆく。干拓が幾度も失敗に終わっているのは、この土のせいだった。

(『化土記』P.122より)


印旛沼の干拓は、天保の改革以前の、水害の防止と新田の開発を目的に、享保期と天明期にも行われていずれも失敗しています。
水野忠邦があえて印旛沼に手を付けたのは、外国船が頻繁に日本の海にやってきて、お隣の清国ではアヘン戦争が起こり、海の防備と江戸への米の回漕ルート確保を喫緊の課題と考えていたためでした。
本書を読んでいると、そんな歴史背景が伝わってきます。

物語は、天保十四年(1843)三月の夜、勘定吟味役の栗橋伊織が何者かに斬殺される事件から始まります。

理不尽な死を遂げた伊織の死の謎を解き、その遺志を継ぐために、兄の雄太郎(槇緑太郎)と伊織の妻花重と、事件の鍵を握る印旛沼に向かいます。

質店の用心棒を務める録太郎の仲間で、妓夫の八十吉、遊女のおはん。
伊織が斬殺される場を目撃し、甲州で起きた一揆(郡内騒動)の首謀者の一人、犬目の兵助は、録太郎らの仲間に加わります。
伊織の敵に雇われた無頼の浪人、続兵馬と、貧乏の旗本の息子だった福沢又八郎。
自称・十一代将軍家斉の落胤・千代丸と、千代丸の付き人で生き別れた妹おしんを探す京弥の二人組。
千住の旅籠の飯盛女・お長とその連れで元大店の若主人矢之吉と、二人を追う貧乏旗本の娘で、矢之吉の女房・調。
録太郎の昔馴染みで、印旛沼普請の手伝いを命じられる庄内藩の藩士小野田龍三郎。
庄内藩の農民の兄妹に助けられるロシア人の浦次こと、ウラジミール・マルコフ。

いろいろな人物たちが印旛沼に引き寄せられるように集まり、複層的に物語は展開していきます。
それぞれの人物の言動が天保という、幕末目前の激動の時代を活写していて興味深く読み進めることができます。

また、かれらが織り成す群像劇は、シェイクスピアの『間違いの喜劇』のようなおかしさを醸し出し、「天保の改革」の歴史的な背景を物語に取り込みながらも、良質なエンターテインメント小説に変えています。

なお、作品の舞台となるのは、印旛沼普請場の入り口となる、成田街道の大和田宿(現在の千葉県八千代市)になります。
印旛沼は1960年代末の印旛放水路(新川・花見川)の完成により、中央干拓地が造成されて、沼の面積は半分以下に縮小されています。


■Amazon.co.jp
『化土記』(北原亞以子・PHP文芸文庫)

印旛沼干拓|ウィキペディア


「2017年12月の新刊 上」をアップ

ラ・ミッション 軍事顧問ブリュネ2017年12月1日から12月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2017年12月の新刊 上」を掲載しました。

今回は、文春文庫から刊行される、佐藤賢一さんの『ラ・ミッション 軍事顧問ブリュネ』に注目しています。

フランス陸軍士官のジュール・ブリュネは軍事顧問として来日し、伝習隊の指導にあたっていた。大政奉還が行われ幕府の終焉とともにブリュネらも解任されるが、日本人の士道に感じ入った彼は母国の方針に反旗を翻し、土方歳三らとともに戊辰戦争に身を投じる。「ラストサムライ」のモデルを描いた感動大作。


佐藤賢一さんは、ルイ12世が王妃ジャンヌに対して起こした離婚訴訟を描いた『王妃の離婚』で第121回(平成11年度上半期)の直木賞を受賞されています。
東北大学大学院で西洋史学とフランス文学を専攻された経歴を生かして、フランスの中世から近世を舞台に、歴史に裏打ちされながらもロマン豊かな物語性の高い作品を多く書かれています。

近年は、日本を舞台にした歴史時代小説も発表されていて、『新徴組』『開国の使者 ペリー遠征記』など幕末を取り上げた作品もあります。

『ラ・ミッション 軍事顧問ブリュネ』は、そんな著者ならではのテーマ。
徳川幕府に軍事顧問として雇われた、フランス陸軍士官ジュール・ブリュネは、幕府崩壊とともに解任されますが、教え子の幕臣たちとともに、戊辰戦争に身を投じます。
フランス人の視点でみた幕末が興味深く、波瀾に富んだストーリーも魅力です。

■Amazon.co.jp
『ラ・ミッション 軍事顧問ブリュネ』(佐藤賢一・文春文庫)
『王妃の離婚』(佐藤賢一・集英社文庫)
『新徴組』(佐藤賢一・新潮文庫)
『開国の使者 ペリー遠征記』(佐藤賢一・文春文庫)

→2017年12月の新刊 上

羽太雄平さんが新作『凄い男』を、Amazon KDPで販売

凄い男時代小説家羽太雄平(はたゆうへいさ)さんが、最新作『凄い男』をAmazon Services Internationalよりセルフ・パブリッシングで刊行しました。

羽太さんは、1991年『本多の狐』で第2回時代小説大賞を受賞し、その後も『峠越え』から始まる「与一郎シリーズ」で熱狂的なファンをもつ時代小説家です。(私もその一人ですが…)

久々の新作である本書は電子書籍本、しかもAmazon Kindle版のみの刊行になります。

沖とり魚をその場で刺して血を抜くように、あっさり人を殺める「野締めの市蔵」という凄い男がいる。
とっくのむかしに裏稼業は引退した身だが、訳あって今夜もあやつを殺さにゃならない。島流しになったときやむなく捨てた幼子が、拾われた大店のひとり娘として立派に育っている。わがまま一杯、多少のはねっかえりになっちゃいるが、おれにとっちゃ大事な娘だ。悪さをするダニどもを許せるはずもねえ。いますぐ地獄に送ってやるから覚悟しろ。


著者が25年前に発表し、その設定とキャラクターが気に入っているという、“野締めの市蔵”を主人公にした時代小説の連作集です。
それぞれ初出誌・掲載書籍が違う連作4編に書き下ろし1編を加えて、電子書籍化しています。

第一話「三つ穴の卯之吉」「小説現代」1992年3月号(講談社)に掲載。
第二話「消える蝋燭」『江戸闇小路』(1994年5月、実業之日本社刊)
第三話「こぎれ重兵衛」『江戸闇草紙』(1997年7月、実業之日本社刊)
第四話「話し売り伝吉」『江戸闇からくり』(2000年4月、実業之日本社刊)
第五話「尾行まわし」書き下ろし作品


第一話の「三つ穴の卯之吉」は、雑司ヶ谷鬼子母神堂の境内の茶店を営む卯之吉が、鬼子母神に願掛けにやってきた中年の女に声を掛けて、企みに巻き込むところ物語が始まります。

小悪党の卯之吉に対して、やがてカモにした中年女の正体が明らかになり、意外な事実が次々にあきらかになる、ひねりの利いたストーリー展開が絶妙です。

第二話、第三話、第四話では、主人公は職業をもっていながら、非合法な闇仕事に手を染めています。
決まった刻限が経過すると灯が消える蝋燭を作る蝋掛け職人仙太、いろいろな端切れをパッチワークのように縫い合わせて袋物を作る職人重兵衛、八丈島に島流しに遭った身の上話をして、偽の黄八丈を売る「話売り」伝吉など、一風変わったユニークなことで生計を立てる男たちが登場します。

各話では、ユニークな職業をもった男たちが、本業のかたわらで、闇仕事にかかわっていきます。
その標的となるが、大店海苔問屋金子屋のひとり娘・おりょう。錦絵のモデルに描かれるような美少女です。
おりょうは、“野締めの市蔵”とその女房おたつの間の実の娘。今は神楽坂の料理屋の主人で料理人をつとめる市蔵が無実の罪で遠島になった際に、生まれたばかりで捨てられて金子屋に育てられます。

裕福な商家でわがまま一杯に育てられたおりょうは、十五歳ながら、不良と付き合うはねっかりで、物語をかき回して一筋縄ではいかない妙味を加えています。

「卯之吉さんよ。おれが三宅で覚えたのは、料理だけじゃねえのさ。人には言えぬ荒事もちったぁ覚えてしまったのよ」
(『凄い男』第一話「三つ穴の卯之吉」より)


本作品の魅力は、生まれたばかりのおりょうを捨てた負い目と娘への愛情から、陰からその成長を見守る“野締めの市蔵”とおたつの夫婦の行動がなんとも小気味よいのです。
ピカレスク小説ながらも。池波正太郎さんの「仕掛人梅安」シリーズに通じるような、爽快感があります。

書き下ろしの第五話では、三つ穴の卯之吉の事件の後日談として、尾行を得意とする盗賊や牢盗賊、空き巣狙いなどが登場し、おりょうにまたまた危難が訪れ、市蔵一家からますます目が離せなくなります。

本書は、出版社を通さない、著者によるセルフ・パブリッシングです。
AmazonのKindleダイレクトパブリッシング(KDP)という仕組みを使い、電子書籍データの作成から表紙写真、デザインまで、すべて著者の羽太さんがされています。
一人で全部やってしまうところは多才な著者ならではですが、セルフ・パブリッシングのKDPは将来増えていくことが予想される出版スタイルとして注目の手法です。

羽太さんはブログ「雄平遊言」で、「小説家の6次産業化」と題して、制作の裏話を書かれています。こちらも興味深いです。


■Amazon.co.jp
『凄い男』(羽太雄平・Kindle版)
『本多の狐』(羽太雄平・Kindle版)
『峠越え 与一郎見参』(羽太雄平・角川文庫・Kindle版)

著者HP|雄平遊言