単行本★時代小説新刊情報|2023年11月の新刊(1日→末日)
2023年11月1日から11月末日の間に、単行本(新書含む)で刊行される時代小説、歴史関連書の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
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川越宗一さんの『福音列車』
藩費留学生として渡米した島津啓次郎は、はじめて耳にした黒人霊歌に胸を打たれました。しかし、帰国した彼を待ち受けていたのは西南戦争の戦火でした(「ゴスペル・トレイン」)。19世紀、そして20世紀は、それぞれの国家と国民が文字通り銃火を交えながら「激突」して新しい歴史をつくりあげていく時代を、より大きな視点で描く歴史小説の5編を収録。
山本一力さんの『たすけ鍼 天神参り』
染谷の一人娘のいまりは、辰巳芸者をやめて父の稼業を継ぐ決意を固めました。染谷の下で日々きびしい修業に明け暮れるいまりですが……。一方、いまりの兄・勘四郎は己の生きる目的を探しあぐねていました。季節ごとの江戸情緒も巧みに織り込まれた、シリーズ第3弾。
植松三十里さんの『富山売薬薩摩組』
破綻寸前の財政改革に挑む薩摩藩家老・調所広郷が、 富山売薬薩摩組の密田喜兵衛に蝦夷昆布の密貿易を持ち掛けました……。 家族のため、藩のため、国のため、 己の命をかけて、他の命を救おうと、人々が躍動します! 埋もれていた史実を基に紡ぎ出された歴史小説。
宮本昌孝さんの『松籟邸の隣人(一) 青夏の章』
明治時代の湘南、大磯には、明治20年代後半から、伊藤博文、大隈重信、陸奥宗光などの大物政治家や、岩崎弥之助など経済人が別荘を建て、そこを目指して多くの人が集まるようになりました。
また大磯は、日本初の海水浴場として、老若男女が集う一大リゾート地でもありました。
本書は、この地をこよなく愛し、後に宰相となる少年・吉田茂と、謎の隣人・天人(あまと)の二人が、別荘地で起きる様々な事件を解決していく連作活劇ミステリーです。
東圭一 さんの『奥州狼狩奉行始末』
江戸時代、馬産が盛んな地域にとって、狼害は由々しき問題でした。そのため、奥州には狼を狩る役、狼狩奉行が存在していました。
岩泉亮介は、その狼狩奉行に就くよう藩から申し渡されます。父が三年前に非業の死を遂げ、家督を継いだ兄も病で臥せっていて、家のため、命を受けた亮介でしたが、今、狼の群れは見たこともない大きな頭目「黒絞り」に率いられ、かつてないほどの狼害を引き起こしていて……。2023年度、第15回角川春樹小説賞受賞作。
木内一裕さんの『一万両の首 鍵屋ノ辻始末異聞』
寛永7年。備前岡山藩藩主の寵愛を受ける小姓を惨殺し、追われる身となった河合又五郎は江戸に逃れ、旗本・兼松又四郎に匿われます。
一方、江戸の長屋に暮らす浪人の市岡誠一郎。用心棒などで糊口を凌ぐ日々の中「腕の立つ剣客を探している」という呼びかけで、ある屋敷を訪れることに。
河合又五郎、兼松又四郎、そして市岡誠一郎。3人の武士それぞれの矜持が相まみえるとき、本当の「戦国」が終わります。「鍵屋ノ辻の決闘」の背景には、本物の侍がいました。
『藁の楯』『アウト&アウト』の著者が初めて挑む新感覚の時代小説です。
伊東潤さんの『デウスの城』
天下分け目の関ヶ原の戦いに西軍で参陣した小西行長の小姓・彦九郎と善大夫、そして肥後の地で守りにつく佐平次。彼らは幼馴染みの若きキリシタン侍でした。敗れて主家を失った三人はそれぞれ全く別の道を歩むことに。やがて、激しい弾圧と苛政に苦しむ島原・天草の民が、奇跡を起こすという四郎という少年の下に起ち上がりました。この地で、三人は立場を変え、敵同士となって再会を果たすことに。
羽鳥好之さんの『遊びをせんとや 古田織部断簡記』
古田織部の自死から十八年。上段末尾に「遊びをせんとや」、下段末尾に「これにて仕舞」と記された、織部最後の茶会の指示書が見つかりました。この席に誰が招かれて、これは何を意味するのでしょうか? 毛利家内での諍いに苦しむ中、茶の弟子である毛利秀元が真相を探ります。第12回日本歴史時代作家協会賞新人賞受賞の著者の受賞後第1作。
澤田瞳子さんの『月ぞ流るる』
宮中きっての和歌の名手と言われる朝児(赤染衛門)は夫を亡くしたばかり。五十も半ばを過ぎて夫の菩提を弔いながら余生を過ごそうとしていたが、ひょんなことから道長の娘で三条天皇の中宮妍子の女房として再び宮仕えをすることになりました。
宮中では政権を掌握した藤原道長と、あくまで親政を目指す三条天皇との間には緊張が入っていました。日本初の女性による女性のための歴史物語『栄花物語』の作者である朝児からみた宮廷はどんな姿をしていたのか?
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