時代小説●文庫新刊情報|2024年12月中旬の新刊(11日→20日)
2024年12月11日から12月20日にかけて文庫で発売される時代小説の新刊情報をお届けします。おすすめの新刊の紹介文は、Amazonの内容紹介より抜粋・編集しています。各タイトルには、Amazon.co.jpの詳細紹介ページへのリンクを設定しています。 →新刊情報リストを見る
光文社文庫
村木嵐さんの『天下取』
戦国の乱世において、政略結婚により運命を翻弄される女性たち。武田信玄の娘・春姫が、嫁ぎ先の北条家から送り返された背景には、両家の敵対がありました。迎えた母・三条の方は、自らの政略結婚の経験と重ね、戦乱の世における女性の幸せを思い巡らせます。家と家を結ぶために嫁ぎ、戦によってその役割を終える姫たちの姿を力強く描いた一冊です。
菊池仁編さんの『江戸の職人譚』
260年続いた江戸時代を支えた職人たちの世界を描いた短編集です。鞘師や錦絵摺師など、江戸ならではの職人たちが生きた背景や技術への情熱が鮮やかに描かれています。乙川優三郎さん、あさのあつこさんをはじめとする名だたる作家による傑作七編を収録。江戸の人情と仕事への誇りが交差する珠玉の一冊です。
双葉文庫
井原忠政さんの『三河雑兵心得(15) 関ケ原仁義(上)』
戦国の足軽・茂兵衛を主人公にした出世物語の最新15巻です。秀吉の死後、家康が天下への野心を露わにする中、豊臣政権の崩壊と家康の策謀が絡む複雑な状況を描いています。激動の中を生き抜く茂兵衛の奮闘が描かれ、物語はいよいよ関ケ原合戦への序章へと突入します。
千野隆司さんの『おれは一万石(31) 陥穽の束』
高岡藩井上家の財政再建に挑む主人公・正紀が、新たな商機を求めて美濃の小原紙取引に乗り出します。しかし、その取引には思わぬ罠が隠されており……。再び財政難に直面する井上家と正紀の行く末を描いた、緊迫感あふれるシリーズ第31弾です。
幡大介さんの『大富豪同心(30) 漂着 うつろ舟』
黒船漂着騒動を背景に、大富豪同心の卯之吉が江戸の政局や異国の事情に巻き込まれていく物語。提督の娘が乗った救命船の漂着をきっかけに、物語は異文化交流の混乱や江戸社会の変化を描きます。笑いと驚きが交錯するシリーズ最新巻です。
『大富豪同心(31) 大統領の密書』同時発売!
芝村凉也さんの『北の御番所 反骨日録(十二) 南北相克』
流行病で主夫婦が亡くなり、二年前に廃業した門前仲町の蒲団屋・橘屋。
遺された幼い子供らのため周囲の商家が見世の処分を手伝ったが、後になって橘屋の遠縁を名乗る者が大昔の借用証文を持ち出し、南町奉行所に訴え出たという。見世仕舞いを手伝った深川の扇屋錦堂の主に呼び出された北町の隠密廻り・裄沢広二郎は、裁きを下す南町の吟味方与力への疑念を打ち明けられる。やがて、この一件が南北両奉行所を揺るがす騒ぎへと発展していく――。
書き下ろし痛快時代小説、大人気シリーズ第十二弾!
ハヤカワ文庫JA
逢坂冬馬さんの『同志少女よ、敵を撃て』
1942年、独ソ戦が激化する中、家族を惨殺された少女セラフィマは、復讐を誓い赤軍の狙撃兵として戦場に挑みます。イリーナ教官の厳しい訓練を乗り越え、スターリングラードの最前線へ。おびただしい死の中で彼女が向き合う“真の敵”とは何か。戦争の悲劇と人間の強さを鋭く描いた感動作です。
祥伝社文庫
佐倉ユミさんの『華ふぶき 鳴神黒衣後見録』
鳴神座が挑むのは、25年前に大失敗した伝説の演目「雪中白狐華宴」。凝った衣装や緻密な立ち回りが要求される芝居に、作者見習いの狸八が奮闘しますが、主演二人の確執が次第に明らかに。笑いと涙、そして緊張感が交錯する舞台裏の人間模様を描くシリーズ第3弾です。
時代小説文庫
赤神諒さんの『大友の聖将』
目的のためには手段を選ばない悪鬼のような残虐な男・柴田治右衛門が、生まれ変わり主君・大友宗麟のため再び戦場を駆けます。愛と信仰に導かれた彼の生涯と、最後に起こした奇跡が胸を打つ感動の長編。「豊後の聖将」と呼ばれた謎多き戦国武将の実像を鮮やかに描き出した一冊です。
土橋章宏さんの『号外! 幕末かわら版』
幕末のかわら版屋・銀次が、妖怪伝説から黒船取材、そして吉田松陰との出会いを通じて成長していく姿を描いた痛快作。安政大地震や幕府重臣暗殺事件など、激動の時代を舞台に民衆の視点で歴史を切り取る一冊です。
森明日香さんの『夜の金糸雀 おくり絵師』
「死絵」を描く絵師見習い・おふゆが、亡き人と遺された人の想いを紡ぎながら成長する姿を描きます。本物のような絵を描くお栄との出会いが、彼女の進むべき道を照らし出します。人の心の哀歓に寄り添う温かな物語です。
講談社文庫
真保裕一さんの『真・慶安太平記』
牢人たちの救済を掲げる由比正雪の企てに、老中・松平信綱や保科正之が立ち向かう。「慶安の変」を新たな視点から描き直した歴史エンターテインメント。知略と陰謀が織りなす物語の緊張感に引き込まれます。
三國青葉さんの『母上は別式女 2』
前任の別式女筆頭・世津との再会が、別式女筆頭としての巴に新たな試練をもたらします。殺気を帯びた浪人との遭遇がきっかけで物語は動き出し、巴は己の覚悟を試されることに。待望の続編です。
集英社文庫
北方謙三さんの『チンギス紀 三 虹暈』
モンゴル族の覇権を巡る激しい戦いを背景に、テムジンとライバルたちが織りなすドラマが展開します。圧倒的な気をまとった玄翁と五十騎の戦力が、戦局を大きく揺るがす一冊です。
植松三十里さんの『侍たちの沃野 大久保利通最後の夢』
猪苗代湖の水を郡山に引く安積疏水開拓に挑んだ士族や現地の人々の物語。明治時代の挑戦を通して、近代化の影にある人々の努力が鮮やかに浮かび上がります。
矢野隆さんの『琉球建国記 尚円伝』
『琉球建国記』で民衆の英雄・阿麻和利と戦ったダークヒーロー・金丸。冷酷無惨の彼が庶民から国王に上り詰める様を描く文庫書き下ろし長編。明治まで続いた 琉球王国(第二尚氏)初代国王の誕生秘話!
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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