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俳人一茶捕物帳 名月の巻

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俳人一茶捕物帳 名月の巻
俳人一茶捕物帳 名月の巻

(はいじんいっさとりものちょう めいげつのまき)

笹沢左保

(ささざわさほ)
[捕物]
★★★☆

若き日の俳人小林一茶を主人公とした捕物帳の第二弾。

前作もそうなのだが、この作品でも江戸の町のさまざまな風物、生活ぶりを季節感をたっぷりとまじえて描いているのに好感がもてる。煙草と煙管の話や年の市の話などの話が聞けて楽しいが、残念なことに主人公に共感が持てない。読んでいてぐんぐん引き込まれないのが残念。

物語●美人の経師屋の女房が突如悪女に変わる「女は触れ歩く」。浪人を殺したのは評判のいい質屋の主人か「蛍が見ていた」。札付きの遊び人が江戸に二人といない美人娘の簪で刺し殺された「美しき娘の肌」。評判の手習いの若先生が般若の面をつけたままで殺された「名月に鬼の面」。煙草屋の職人の背中には美女をさらう仙人の彫り物が・・・「秋の夜の盗賊」。湯屋の出戻り女が雪の日に殺された「黙って通る人」。身投げした娘を救うため冬の川に飛び込んだ田舎者は・・・「怒りの年の市」。

カバーイラスト:三谷一馬
解説:清原康正(文芸評論家)
時代:寛政二年五月
(光文社文庫・560円・1996/01/20)
購入日:1996/12/28
読破日:1997/01/04

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