城盗り藤吉郎

城盗り藤吉郎城盗り藤吉郎
(しろとりとうきちろう)
岡田秀文
(おかだひでふみ)
[戦国]
★★★★

『秀吉暗殺』など、戦国時代を題材にした時代小説で快作を飛ばす、岡田さんの最新文庫。

晩年の醜悪さが苦手なせいか、秀吉を主人公とした作品を今まで敬遠してきた。今回は、秀吉の青春時代を描いた作品ということで、新出のエピソードも多くて、興味深く読めた。秀吉の持つ強運さ、明朗さ、粗雑感が巧みに描かれていて、竹中直人さんが秀吉を演じた大河ドラマを思い出した。

佐々内蔵介成政や竹中半兵衛の描かれ方が、今までのステレオタイプのものと少し違っていて新鮮。登場人物で一番印象に残ったのは、秀吉を付け狙う、斎藤龍興の馬廻衆、長井忠左衛門の存在だ。

物語●永禄六年夏、美濃攻略に向けて、織田信長は居城を清洲から小牧へ移した。足軽組頭へ出世したばかりの木下藤吉郎(秀吉)と若妻ねねも小牧城下に引越した。藤吉郎は美濃征伐の一番手柄を上げるべく、土砂降りの雨の中、木曾川に舟を出して、木曾川流域に盤踞する川並衆の有力者である坪内氏を織田方につけるための調略に向った…。

目次■第一章/第二章/第三章/第四章/第五章/第六章/第七章/第八章/第九章/第十章

装幀:芹澤泰偉
時代:永禄六年(1563)夏
場所:小牧城下、松倉、稲葉山城、黒田城、栗原山、旭村、窪塚村、鵜沼城、墨俣ほかほか
(ハルキ文庫・762円・05/03/18第1刷・341P)
購入日:05/03/24
読破日:05/04/13

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