八人の名手が八振の名刀を描く傑作時代小説集

歴史時代小説名作アンソロジー 刀剣名刀が登場する時代小説ばかりを集めた、末國善己さんの編集による名作時代小説集、『歴史時代小説名作アンソロジー 刀剣』が中公文庫より刊行されました。

刀剣は古来、日本人の魂であった。美しく妖しいその魅力は時に人を助け、また時にはその心を狂わせてきた……。隆慶一郎、山本兼一、柴田錬三郎、東郷隆、林不忘、好村兼一、新宮正春、宮部みゆきといった、八人の名手と八振の名刀が織りなす、至高の時代小説短篇集。

日本刀は、武士の魂といわれるように、時代小説には欠かせないものです。剣術や剣豪にスポット当てた時代小説アンソロジーはこれまでもありましたが、名刀を主題にした時代小説短篇集はほとんどなかったように思います。

編者の文芸評論家の末國さんは、『読み出したら止まらない! 時代小説 マストリード100』の著者で、信頼できる時代小説の目利きの一人です。

本書でも、宮部さんや山本兼一さんなど人気作家から、隆さん、柴錬さんといったレジェンド、新宮さん、好村さんといった剣豪小説の名手まで収録作家のバランスがよく、刀工を描いた作品から、日本刀の芸術的な価値がもたらす悲劇、刀を武器として駆使する剣豪小説まで、さまざまなタイプの作品を選んでいます。

作品に登場する八振の名刀(清麿、村正、虎徹、竹俣兼光、粟田口、青江、不動国行、国広)については、写真とコラムで刀特徴を説明しているので、刀剣に疎いという方にもおすすめです。

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『歴史時代小説名作アンソロジー 刀剣』
『読み出したら止まらない! 時代小説 マストリード100』