時代小説●文庫新刊情報|2025年1月上旬の新刊(1日→10日)
2025年1月1日から1月10日に文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。おすすめの新刊の紹介文は、Amazonの内容紹介より抜粋・編集しています。各タイトルの詳細はAmazon.co.jpの紹介ページからご覧いただけます。
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PHP文芸文庫
細谷正充編さんの『さむらい〈武士〉 時代小説傑作選』
体面、しきたり、出世争い、厳しい姑……。
武家のさだめに生きる者たちの悲哀と喜びを描いた物語です。
八作藩の江戸留守居役・奥村理兵衛は、藩士の無礼討ちを無難に解決しながら、補佐役・野口直哉の成長を見守っておりましたが……。武士の本髄とは何かを鋭く描いた短編小説「落猿」。
瀬戸物屋の五男坊から小普請組の御家人・野依家の養子となった駿平。わずか一年で当主になることが決まり、養母から出世を目指すよう命じられ……(「小普請組」)。ほか、武家の世界を描いた全5編を収録した名作アンソロジーです。
収録作品:
「花散らせる風に」あさのあつこ
「ふところ」中島 要
「小普請組」梶よう子
「最後の団子」佐藤 雫
「落猿」朝井まかて
光文社文庫
伊多波碧さんの『別離 名残の飯』
どうして涙が出てくるのでしょうか。何気ない江戸の片隅の日常、かけがえのない日々と人の営みを描いております。今の日本人が忘れている心が、ここにあります。
失意の内に夫を亡くしたおしげは、息子が江戸払いになり、婚家に離縁された娘おけいと共に、ひっそりと一膳飯屋を始めます。ここには、美味しいごはんと人の温かさを求めて、さまざまな人々が訪れます。芸者に売られた娘、隠居したものの誰にも愛されない口の悪い爺さん、親を亡くして一人で生きてきた幼い娘……。
不幸な人々が出会ったとき、そこに「奇跡」が生まれます。涙なしでは読めない感動のシリーズ第5弾です。
祥伝社文庫
馳月基矢さんの『詐 蛇杖院かけだし診療録』
商館医シーボルトの影響で蘭学熱が高まる江戸。一方で、蘭方医術を騙り、触れるだけで病を治すと称するいかさま医も蔓延しておりました。
見習い医の長山瑞之助は、深川に住む子どもの患者たちを守るため、蛇杖院の仲間とともに偽蘭医を探ります。友となった高野長英の協力を得て、偽蘭医の居所を突き止めますが、潜入しようとした矢先に黒幕に先手を取られ……。
喜多川侑さんの『初湯満願 御裏番闇裁き』
芝居小屋・天保座の座元、東山和清のかつての婚約者お蝶が箱根で目撃されたといいます。四年前、お蝶は船の炎上転覆で命を落としたはずでした……。
天保座の面々は「行きましょうよ、箱根へ」と口を揃え、新春旅興行を兼ねてお蝶を捜す旅へ出発します。しかし、品川には先客が現れます。ただの荒くれ浪人ではない殺気を向けられ、天保座は将軍直轄の御裏番として白刃を抜きます。
徳間文庫
有馬美季子さんの『小鍋屋よろづ公事控』
心と身体を満たす絶品江戸メシ――作る女将は元公事師。
美味しい小鍋が客の悩みをほっこり解決します。
夫婦で営む小さな小鍋屋「よろづ」は、今日も千客万来。鍋の具材は鰆と七草、メバルと韮など、滋養満点の旬の食材ばかりです。つまみにしても飯のおかずにしても抜群で、客に愛されています。
女将のお咲は元公事師。その裏の顔を知る常連たちは、次第に揉め事の相談を持ちかけるようになりますが……。江戸の人情にお腹も心も温まる新シリーズが開幕します。
!おすすめ度
★:読みたい/入手したい
■:新装版/復刊
♪ :気になる/チェックしたい
◎:文庫書き下ろし
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