文庫●2021年10月上旬の新刊

時代小説●文庫新刊情報｜2021年10月上旬の新刊（1日→10日）

2021年10月1日から10月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。
→新刊情報リストを見る

文春文庫の新刊に注目しています。

夢枕獏さんの『陰陽師女蛇ノ巻』。
稀代の陰陽師・安部晴明と心優しき笛の名手・源博雅の名コンビで人気のシリーズ第16巻。
桜を愛で酒を呑む晴明と博雅。そこへ道満が木偶を持ってやって来る、「傀儡子神」をはじめ、全12編の短編を収載。

冲方丁さんの『剣樹抄』。
父を旗本奴に殺され、育ての父も明暦の大火で喪った少年、六維了助。若き水戸光國の目にとまり、捨て子を間諜として育てる幕府の隠密組織「捨人衆」に加わります。大江戸諜報エンターテインメント。

小学館文庫からは文庫書き下ろしで、根津潤太郎さんの『看取り医独庵漆黒坂』が出ます。
浅草諏訪町の診療所に、小石川養生所の医師がやってきて、手に余る患者の診察を依頼します。小石川養生所に不審を感じる独庵……。馬庭念流の遣い手で看取り医の独庵が、一刀のもとに悪を両断する痛快書き下ろし時代小説第2弾。

幻冬舎時代小説文庫から出る、和田はつ子さんの『花人始末菊香の夢』も気になります。
八丁堀で園芸好きの店「花仙」を営む花恵と、当代随一の活け花の師匠・静原夢幻、草木花をこよなく愛する二人が、悪を懲らしめるシリーズ第2弾です。

朝日文庫の新刊は、宇江佐真理さんの『酔いどれ鳶江戸人情短編傑作選』。
2015年に亡くなられた著者の傑作短編集。「雑踏」「びいどろ玉簪」など優しくなれる人情話を収録。文芸評論家の菊池仁さんのセレクションが光ります。

上田秀人さんの『裏用心棒譚二流葉断の太刀』が、徳間文庫から刊行されます。
松平家の宝刀・流葉断の太刀を盗んでほしい――。田沼意次が盗賊たちに下した密命は驚くべきものでした。元武士の凄腕用心棒、小宮山一之臣の活躍を描く待望の第2弾です。

！おすすめ度
★：読みたい／入手したい
■：新装版／復刊
♪ ：気になる／チェックしたい
◎：文庫書き下ろし

●10月1日発売　文芸社・文芸社セレクション
	『英雄日本武尊』	家安建次
	『天寿全うの士　―楠木正成（大楠公）の軍師、安芸毛利の元祖、大江時親の生涯』	泉志郎
●10月5日発売　河出書房新社・
	『日本迷信集』	今野圓輔
●10月5日発売　草思社・草思社文庫
	『江戸時代の罪と罰』	氏家幹人
●10月6日発売　文藝春秋・文春文庫
★	『陰陽師女蛇ノ巻』	夢枕獏
★	『剣樹抄』 →記事：「2021年10月上旬の新刊（文庫）」をアップ	冲方丁
■	『剣と十字架空也十番勝負(三)決定版』	佐伯泰英
♪	『武士の流儀(六)』	稲葉稔
●10月6日発売　小学館・小学館文庫
	『逆説の日本史24 明治躍進編帝国憲法と日清開戦の謎』	井沢元彦
★	『看取り医独庵漆黒坂』 →記事：小石川養生所の病巣を断て！啓文堂書店文庫大賞受賞作第2弾	根津潤太郎
♪	『孫むすめ捕物帳かざり飴』	伊藤尋也
●10月6日発売　PHP研究所・PHP文庫
	『戦国合戦のリアル』	鈴木眞哉
●10月7日発売　幻冬舎・幻冬舎時代小説文庫
★	『花人始末菊香の夢』	和田はつ子
●10月7日発売　朝日新聞出版・朝日文庫
★	『酔いどれ鳶江戸人情短編傑作選』	宇江佐真理
●10月7日発売　実業之日本社・実業之日本社文庫
♪	『嫁の甲斐性』	中得一美
●10月8日発売　徳間書店・徳間文庫
★	『裏用心棒譚二流葉断の太刀』	上田秀人
●10月9日発売　コスミック出版・コスミック時代文庫
♪	『秘剣の名医【十】蘭方検死医沢村伊織』	永井義男
♪	『最強同心剣之介紅蓮の吹雪』	早見俊
	『乱愛修業艶情お家騒動』	鳴海丈
	『お毒見役みだら帖姫君炎情 (第3巻)』	睦月影郎
●10月9日発売　青春出版社・青春文庫
	『図説　日本仏教の聖地を訪ねる！最澄と歩く比叡山』	池田宗讓監修
	『誰も言わなかった古代史謎の十三人を追え!』	瀧音能之