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千葉周作不敗の剣

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千葉周作不敗の剣
千葉周作不敗の剣
(ちばしゅうさくふはいのけん)
津本陽
(つもとよう)
[剣豪]
★★★☆☆

年代順に並んでいたので、読んでいるときは気づかなかったが、連作形式をとっている。今まで、津本陽さんの作品とは相性が悪かったのだが、先月、『千葉周作』(角川文庫)を読んでからすっかり気に入ってしまった。

タイトルがeasyで、何とかならないかなあという感じで、『千葉周作』で描かれた話もあったが、周作がむちゃくちゃ強くて面白かった。「下段青眼」の話で描かれた、神道無念流の斎藤弥九郎の練兵館と桃井春蔵の士学館の対決が興味深かった。

物語●「他流試合」千葉周作は、相撲取り上がりの剣術家・吉田川に、高崎城下にいる小泉金平という剣術遣いの話を聞く…。「旅の災難」熊谷で剣客の家に滞在したとき、周作は自分と試合をして勝ったことを吹聴している男がいると聞いた…。「伊香保の騒動」伊香保神社への掲額をめぐって北辰一刀流と念流が一触即発に…。「蟻地獄」周作と中井正清は他流試合の旅に出た…。「遺恨試合」文政五年、周作は日本橋品川町に道場を開き、玄武館と名付けた…。「下段青眼」隆盛を極める玄武館に神道無念流前宗家・岡田熊五郎利貞が、周作の力を借りにやってきた…。「長しない」柳川から六尺の長しないの遣い手が江戸に出府してきた…。「露の位」四十歳を過ぎ周作は、遂に剣の真髄を極めた…。

目次■他流試合/旅の災難/伊香保の騒動/蟻地獄/遺恨試合/下段青眼/長しない/露の位/解説 磯貝勝太郎

カバー装画:東啓三郎
解説:磯貝勝太郎
時代:文政三年(1820)
場所:本庄、熊谷、伊香保、佐野、日本橋品川町、神田お玉ヶ池
(光文社文庫・476円・91/02/20第1刷、95/12/10第6刷・276P)
購入日:98/10/31
読破日:98/11/05

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