剣客春秋 里美の恋

[amazon_image id=”4344405080″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]剣客春秋―里美の恋 (幻冬舎文庫)[/amazon_image]
剣客春秋 里美の恋

(けんかくしゅんじゅう・さとみのこい)

鳥羽亮

(とばりょう)
[剣豪]
★★★★

いろいろな剣豪ヒーローを創出してきた鳥羽さんにしては珍しい女剣客を主人公にしたチャンバラ時代小説。

主人公は、中西派一刀流の町道場主・千坂藤兵衛とその一人娘里美で、父と娘の愛情が物語の底流になっている。十六歳のお年頃ながら、男装で剣に夢中の里美。その前に現われた、いわくありげな若者彦四郎。剣の師というよりは、時折見せる父親の顔が印象的な藤兵衞。

彦四郎を、賭場の親分・浜田屋市蔵の悪の手が絡めとろうとする。なにゆえ、狙われるのか? 千坂父娘には、牢人市村兵部の人斬り剣が襲う。もちろん、期待どおり、作者の得意な謎解きとサスペンス、チャンバラが堪能できる。

北町奉行大草能登守高好が登場するが、架空の人物かと思ったら、遠山左衛門尉景元(遠山の金さん)の前任者で、実在していた。

物語●一刀流中西派の千坂道場の娘・里美は、柳原通りで、三人の男が若者を取り囲んで殴ったり蹴ったりしているのを見かけて止めに入った。彦四郎という名の若者は、着流しに刀を一本差した武士然としていたが、無抵抗で、暴行に入った二人の遊び人ふうの男たちのなすがままになっていた。里美は、それまで二人の男が暴行を加えるのを後ろで見ていた、凄腕の牢人に右腕を斬られながらも、何とか彦四郎を助けた。彦四郎は、鼻筋のとおった端整な面貌で、そのまま役者にしてもいいような美男だった。後日、その彦四郎が千坂道場に入門を希望してきた…。

目次■第一章 柳原通り/第二章 呪縛/第三章 拷問/第四章 人質/第五章 死闘/解説 菊池仁

カバーイラスト:西のぼる
カバーデザイン:平川彰(幻冬舎デザイン室)
解説:菊池仁
時代:天保八年(1837)
場所:柳原通り、神田豊島町、神田平永町、柳橋、本所相生町、花房町、田原町、東本願寺裏門、南茅場町、浅草三好町、向島ほか
(幻冬舎文庫・533円・04/04/10第1刷・273P)
購入日:04/05/12
読破日:04/05/18

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