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舫 鬼九郎

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舫 鬼九郎
舫 鬼九郎
(もやいおにくろう)
高橋克彦
(たかはしかつひこ)
[伝奇]
★★★★ [再読]

「侠客」で知られる幡随院長兵衛に、弟分の唐犬権兵衛、「柳生忍法帳」でおなじみの天海僧正、沢庵和尚、柳生十兵衛、庄司甚右衛門に、天竺徳兵衛、高尾太夫と日下開山の相撲取り明石志賀之助、左甚五郎、…、オールスターキャストの東映時代劇って感じ。続編『鬼九郎鬼草子』に続くってところか。

ほとんどが実在の人物で、架空の人物が主人公の舫鬼九郎だ。天竺徳兵衛ばりの南蛮風の装いにフェンシングのサーベルを思わせる細身の剣を使った「緋炎」の技が冴える。何やら高貴な生まれらしいが、背中には愛染明王の刺青が…、謎がいっぱいでワクワクする。

はじめての時代小説らしいが、舫が位牌から手がかりを掴むあたりが、絵に造詣が深い高橋さんらしい仕掛けだ。

物語●吉原近くで若い女の全裸死体が見つかった。首を切り落とされ、背中の皮が剥がされている。町奴の幡随院長兵衛は事件の真相を探り始めるが、謎は深まるばかり。そこへ、長刀に異風異相のかぶき者、天竺徳兵衛が登場。

カバー装幀:不二本蒼生
解説:斎藤純(作家)
時代:寛永二十年二月
(新潮文庫・466円・96/02/1)
購入日:97/4/16
読破日:97/5/15

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