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百助嘘八百物語

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百助嘘八百物語

(ひゃくすけうそはっぴゃくものがたり)

佐藤雅美

(さとうまさよし)
[ピカレスク]
★★★☆☆☆

天才詐欺師・百助の痛快な活躍を描く、時代“コン・ゲーム”。経済+捕物時代小説でヒットを飛ばす佐藤さんらしい作品。百助の詐欺師ぶり、知恵者ぶりが面白い一編。
前半の重要な場面として描かれる取退き無尽(とりのきむじん)とは、当った者から順に抜ける無尽のことで、富のように射幸性が高いことから、お上から禁じられていた。頭取と宿(博打でいう筒元と場所を提供した人)は遠島。手を出した者は家財家蔵の取り上げ、家財のない者は3貫文から5貫文くらいの過料ということになっている。
この取退き無尽はじめ、いろいろな金儲けの方法が紹介されていく。その展開にハラハラドキドキする。

物語●真夏の普請場で、鳶の人足の辰次は、病に苦しむ上方訛りの爺さん・百助の面倒をみる。その百助から取退き無尽という一種のばくちに誘われた。鳶の頭・勘兵衛などを巻き込み、取退き無尽はまんまと成功する。やがて、辰次は百助と親分子分の間柄になり、うさん臭い世界に引きずりこまれていく…。

目次■第一章 いかさま師の正体/第二章 千軍万馬の闇将軍/第三章 御国替銀札一件/第四章 命なりけり/第五章 一白天狗の脅迫状/第六章 初めての恋/第七章 小六の心境/第八章 福の神

装画:熊田正男
装幀:緒方修一
時代:明記されず
場所:深川入船町、花川戸、大川端、海賊橋、蔵前、番町、門前仲町ほか
(講談社・1,700円・00/12/06第1刷・299P)
購入日:00/12/09
読破日:01/01/11

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