居眠り磐音 江戸双紙 狐火ノ杜

居眠り磐音 江戸双紙 狐火ノ杜

(いねむりいわね・えどそうし・きつねびのもり)

佐伯泰英

(さえきやすひで)
[痛快]
★★★☆☆

『陽炎ノ辻』『寒雷ノ坂』『花芒ノ海』『雪華ノ里』『龍天ノ門』『雨降ノ山』に続く、浪人坂崎磐音が活躍するシリーズ第7弾。双葉文庫の活字って前からこんなに大きかったかな。

今回は、風情ある江戸の紅葉狩りから始まる。文庫の発売時期がちょうど紅葉前線が話題になる頃で、時宜を得た、刊行といえる。それはともかく、このシリーズでは江戸の四季や風物が巧みに作品に取り入れられている。

前作『雨降ノ山』で、今津屋吉右衛門の内儀のお艶の大山詣でで気遣い通しだった、おこんの慰労から催された紅葉狩りから物語は始まり、師走の王子稲荷詣でで、おこんが誘拐される事件で締めている。三ヵ月余りの間で、5つの大きな事件が起こる。春風駘蕩な坂崎磐音の直心影流の剣が冴える肩の凝らない痛快ヒーローもの。

物語●深川南六間堀町の長屋に暮らす浪人・坂崎磐音は、今津屋のおこん、若狭小浜藩の蘭医・中川淳庵、北割下水の御家人・品川柳次郎、鰻捕りの少年・幸吉、幸吉と同じ長屋のおそめという、六人連れで、紅葉の名所、品川外れの海晏寺に紅葉狩りに出かけた。その帰りに立ち寄った料理茶屋で不埒、悪業を働く直参旗本衆に出くわす…。

目次■第一章 紅葉狩海晏寺/第二章 越中島賭博船/第三章 行徳浜雨千鳥/第四章 櫓下裾継見世/第五章 極月王子稲荷

カバー装画:蓬田やすひろ
カバーデザイン:泉沢光雄
時代:安永三年(1774)立冬すぎ
場所:深川南六間堀町、米沢町、海晏寺、本所北割下水、厩新道、越中島沖、昌平橋、行徳、馬喰町、深川櫓下、王子稲荷ほか
(双葉文庫・648円・03/11/20第1刷・355P)
購入日:03/11/15
読破日:03/12/01

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