異風者

[amazon_image id=”4894566923″ link=”true” target=”_blank” size=”medium” ]異風者(いひゅもん) (ハルキ文庫)[/amazon_image]
異風者

(いひゅもん)

佐伯泰英

(さえきやすひで)
[武家]
★★★☆☆☆

異風者(いひゅもん)とは、九州人吉で、妥協を許さぬ反骨の士のこと。その“異風”を貫き通した人吉藩の下級武士を描く時代長篇。

主人公の源二郎は、愛洲移香斎久忠を流祖とする愛洲陰流の刈谷道場で、道場の拭き掃除や師匠一家の雑事までをこなしながら月謝を免除してもらい、そのために周囲から蔑みの目で見られていた。その源二郎が、藩主相良頼之の声がかりの高覧試合に出場し、藩第一位の栄誉を受け、お金庫番の数馬家に婿養子として入ることになった。以降の展開のスピード感が何とも面白い。

古風な剣の遣い手である源二郎が江戸に出て、千葉周作の玄武館を見学するサービスシーンもあった。

物語●明治五年、愛宕下藪小路の旧肥後人吉藩の上屋敷門前に一人の老人が立って訪いを告げた。老人は、人吉藩のお金庫番数馬赤七の婿源二郎で、手には三十五年前に発行され変色した仇討赦免状と重そうな風呂敷包みを持っていた…。
源二郎は、天保七年に、人吉藩町奉行で、愛洲陰流(あいすかげりゅう)の剣術道場の師でもある、刈谷一学から火急の呼び出しを受けた。それは、お金庫番数馬赤七の娘やえとの形ばかりの祝言を終え、床入りを残すばかりの頃合であった…。

目次■第一章 祝言の夜/第二章 粛正の嵐/第三章 門葉反乱/第四章 仇討放浪/第五章 安政の大地震/第六章 明治の斬り合い

装幀:西のぼる
装幀:芦澤泰偉
時代:明治五年(1872)、天保七年(1836)
場所:愛宕下藪小路、肥後人吉、お玉が池、新網町ほか
(角川春樹事務所ハルキ文庫・680円・00/05/18第1刷・301P)
購入日:00/05/20
読破日:00/06/11

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