『近松よろず始末処』|築山桂|ポプラ文庫
2024年1月1日から1月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2024年1月上旬の新刊(文庫)」を掲載しました。
今回注目の作品は、築山桂(つきやまけい)さんの時代小説、『近松よろず始末処』です。
時は元禄、大坂は道頓堀の竹本座。
人気浄瑠璃作者・近松門左衛門に命を救われた虎彦は、
彼の裏稼業「近松万(よろず)始末処」に引っ張り込まれる。
「悩める町の者の人助け」とうそぶく近松にこき使われるまま、
失せ人捜しにお犬さま騒動、井原西鶴の幽霊退治など、
さまざまな事件の解決に奔走する虎彦だが、近松にはある思惑が――。
正体不明の美貌の剣士に賢い忠犬、からくり細工師見習い少女ら
始末処の面々が繰り広げる人情時代小説。(『近松よろず始末処』(ポプラ文庫)Amazonの内容紹介より)
近松門左衛門が、裏稼業で始末処をやっていたという設定が秀逸です。
芝居小屋の世界、謎めいた騒動や事件の連続、魅力的な登場人物と相まって、読まずにはいられない、エンターテインメント時代小説です。
2009年にNHKでドラマ化された「緒方洪庵 浪華の事件帳」シリーズをはじめ、江戸時代の大坂を舞台にした時代小説を発表してきた著者の最新文庫。2018年4月に単行本で刊行されたものの文庫化です。新作の発売を心待ちにしている作家の一人です。
文庫●2024年1月上旬の新刊情報
時代小説●文庫新刊情報|2024年1月上旬の新刊(1日→10日)2024年1月1日から1月10日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リストです。新刊の各タイトルは、Amazon.co.jpの詳細紹介ページにリンクを張っています。→新刊...
■今回ご紹介した本
築山桂|時代小説リスト
築山桂|つきやまけい|時代小説・作家1969年生まれ。京都府出身。大阪大学文学部卒業。同大学院で文学研究科博士後期課程単位取得。1998年、『浪華の翔風』で作家デビュー。■時代小説SHOW 投稿記事築山桂さんの時代エンターテイメント『未来記...