市井人情

エッセイ

妻の死、絶望のなかで生まれた、藤沢周平作品が読みたい

『藤沢周平 遺された手帳』藤沢周平さんのひとり娘、遠藤展子(えんどうのぶこ)さんが、父の遺した手帳をまとめて解説した、『藤沢周平 遺された手帳』(文春文庫)を紹介します。最近、新作時代小説を追うのにかまけて、藤沢周平作品から遠ざかっていまし...
市井人情

極上甘味と孝次郎の恋の行方が気になる、愛あふれる江戸小説

『深川二幸堂菓子こよみ(三)』知野みさき(ちのみさき)さんの文庫書き下ろし時代小説、『深川二幸堂菓子こよみ(三)』(だいわ文庫)を入手しました。極上の江戸スイーツと事件、そして心温まる愛情物語が楽しめる、『深川二幸堂菓子こよみ』シリーズの第...
女性

「2020年9月中旬の新刊(文庫)」をアップ

『あきない世傳 金と銀(九) 淵泉篇』|ハルキ文庫2020年9月11日から9月20日の間に、文庫で刊行される時代小説の新刊情報リスト「2020年9月中旬の新刊(文庫)」を掲載しました。今回は、高田郁さんの『あきない世傳 金と銀(九) 淵泉篇...
人物

永代橋を架け、江戸経済を変えた「狼」と呼ばれた男の生涯

『商う狼 江戸商人杉本茂十郎』永井紗耶子(ながいさやこ)さんの長編歴史時代小説、『商う狼 江戸商人杉本茂十郎』(新潮社)を紹介します。文化四年(1807)八月、富岡八幡宮の祭礼の日に起こった悲劇、永代橋崩落事故については多くの犠牲者を出した...
女性

疫病も大地震も乗り越え、しなやかに生きる、下級武士の娘

『御徒の女』中島要(なかじまかなめ)さんの長編歴史小説、『御徒の女』(実業之日本社文庫)を入手しました。著者は、「着物始末暦」シリーズをはじめ、江戸の市井に暮らす人々を描いた人情小説で活躍しています。江戸の女性を描くことでも定評があります。...